扶養実体のない被扶養者は速やかに「削除」して、と言われるワケ - 年金・社会保険全般 - 専門家プロファイル

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閲覧数順 2024年04月19日更新

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扶養実体のない被扶養者は速やかに「削除」して、と言われるワケ

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社会保険 社会保険の手続き

健康保険では、定期的に被扶養者資格の再確認調査を行っています。

協会けんぽより健康保険組合のほうが認定審査が厳しいのが一般的で、数か月分の給与明細を提出させたり、個人事業主が被扶養者になっている場合は確定申告書と青色申告決算書(または収支内訳書)の控えを提出させたりします。
 
 
なぜ、このように厳密な扶養実態調査を行うかというと、健保組合の財政運営上の自己防衛策なのです。
 
保険料を払わず給付だけ受ける人が多くなるのは、好ましくありません。
 
 
では、「自分は病気にならないから、迷惑はかけていない」と言えるかというと、実は、そうではないのです。
 
 
各保険者は、高齢者の医療費を「前期高齢者納付金」「後期高齢者支援金」 という形で負担しています。

この納付金と支援金は、全加入者に占める高齢者の割合が低い保険者ほど、多く負担する仕組みになっています。
「全加入者」には、被扶養者も含みます。
 
したがって、扶養実体のない被扶養者の名前が名簿に載っていて若い世代の加入者が増え、高齢者の割合が低くなると、それだけで余分な費用を負担することになるのです。

納付金と支援金の負担が重くて財政難に陥っている健保組合が多く、解散を余儀なくされたところも少なくありません。
 
 
そんな理由から、扶養認定の審査も厳しくなりますし、
 
「扶養の実体がなくなったら、直ちに『削除』の届けを出してください」
 
と言われるのです。

 

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