こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。
アメリカで、非公開企業の会計基準を作る動きがあるそうです。
具体的には、米国財務会計基準審議会、通常”FASB”と呼ばれるアメリカの会計基準の設定母体が、「非公開企業会計基準改善会議を設置する計画」を、2011年10月4日に公表しました。
この計画の中で、非公開企業会計基準改善会議(PCSIC)という組織の設置を提案しています。
日本でも、上場企業用の会計基準は、非上場会社にとって複雑すぎるということで、「中小企業の会計に関する指針」が作成されています。
アメリカでは、すぐに非公開企業向けの会計基準ができる訳ではないようですが、会計基準の複雑化に伴い、アメリカでも、日本と同様の議論が起きているようですね。
この検討過程で、
・「大GAAP」と「小GAAP」※、2つの基準を設けるのは望ましくない
・「小GAAP」が「大GAAP」に劣るものと考えられる恐れがある
・FASB(上場企業の会計基準を作る側)は、今まで非上場企業に十分な注意を払っていない
といった論点・懸念が出ているそうです。
※
「大GAAP」とは、大企業用の会計基準
「小GAAP」とは、中小企業用の会計基準
です。
アメリカというと、多くの企業が上場し、アメリカの複雑な会計基準を使っているイメージがあります。
しかし、どこの国でも、非上場会社にとって上場企業の基準は複雑すぎるし、そのため2つの基準を作ろうとすれば、同じような問題が出てくるのですね。
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このコラムの執筆専門家
- 森 滋昭
- (東京都 / 公認会計士・税理士)
- 森公認会計士事務所 公認会計士・税理士
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