- 森 久美子
- エフピー森 代表
- 神奈川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの森久美子です。
お金のことは、よく分からないからとあきらめてはいませんか。お金と上手につきあって、ちゃんと暮らしたいと思っているあなたの「マネー力」をつけるためのコラムです。
「欧州の金融危機でイタリア国債が売られ、利回りが急上昇!」
このところ、よく見にする報道です。
国債の利回りは、なぜ変動するのでしょうか。
「利回り」というのは、一年間にでどれだけの利益が得られるかを表わす言葉です。
国債を発行したときに決めた「利率」が一定なのに対し、利回りはその時々の市場価格で変動します。
額面が100万円で利率が3%の10年物の国債を買ったとします。
10年間持ち続けると、毎年3万円(税金はここでは考えません)利息がもらえます。利回りは3%です。
もし、この国債の人気がなくなり、額面より低い98万円で買ったとすると、毎年の利率3%は変わらないので3万円ずつ利息がもらえるのは同じです。
でも、10年後の償還では額面の100万円がもどってくるので、10年間で30万円の利得と2万円の差額が利益になります。
98万円の投資に対して、1年間3万2000円の利益と考えると、3万2000円÷98万円×100=3.265%の利回りになります。
人気が出て価格が額面より高くなると、逆に利回りは低下しますね。
日本の国債は安全だということで人気が高まり価格が上がったため、利回りは低下しています。
その影響で、新しく発行する国債の金利も下がり、国内の長期金利は下がっています(だから、住宅ローンの長期固定金利も低いわけです)。
この先金利が上がるときが、日本の信用がなくなるときじゃないといいですね。
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