- 増井 真也
- 建築部門代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
雑木林を当たり前に見ることの出来る時代ではありません。でもそのようにしてしまったのもわれわれ人間です。ゆったりとした自然の姿を見てゆったりとした気持ちに浸る。こんな当たり前なこともなかなか日常生活の中では出来ない中で、住宅における庭の存在というのはますます重要になってくるでしょう。環境問題が盛んに叫ばれる中で、気持ちのよい空間であることもまた環境問題を解決する大きな手段であると思います。
断熱性能やエネルギーの効率化を勧めていくという技術的なものは確かに重要ですが、「気持ちいい」という感覚を味わえなければすぐに壊されてしまう。要するに人は魔法瓶の中では暮らすことは出来ないのです。性能と心地よさ、家作りの基本はこのバランスにあるのだと思います。