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建物で癒される・・自然治癒力を高める「五感医療」とは?(4)

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  1. 心と体・医療健康
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(続き)・・一般的に、五感のうち最も情報量が多いのは「視覚」とされています。メラビアンの法則によれば、人同士の会話で得られる情報のうち55%は視覚情報、すなわち相手の表情や目線、服装、身振り手振りなどで占められています。残り38%は声のトーンなどの聴覚情報、7%は話の内容です。すなわち会話で得られる情報の93%は、視覚および聴覚情報ということになります。我々は会話や環境から五感情報、とりわけ視覚情報を絶えずキャッチし、日々暮らしているのです。

 

人は「色」次第で心が病んだり、逆に元気になったりします。黒や灰色は通常、暗い気持ちや不安を心に抱かせます。赤やオレンジはやる気や行動力、実行力を高め、黄色や好奇心や向上心、希望をもたらします。緑は調和、バランス、人との協調性と関係し、青は感情のコントロールや落ち着き、理解力を高めます。白は自分の感情を拒絶する傾向があるため、真っ白の空間にいると落ち着きを失いやすく、キレやすい心の状態になってしまいます。

 

色に対する体の反応は医学的にも証明されています。赤や黄色を見ると、血圧や脈拍、呼吸数が上昇する傾向があり、これは交感神経の促進作用であるとされています。これに対して青や黒色を見ると血圧、脈拍、呼吸数ともに低下しますが、これは副交感神経の作用です。色を治療手段とする試みもなされ、新生児黄疸やリウマチには青色、偏頭痛には赤色、凶暴な囚人にはピンク色が有効と報告されています。また赤色は運動選手の全般的な能力を向上させます。

 

欧米の多くのビルではオレンジ色など暖色系の壁が一般的なのと対照的に、日本の大半のビルでは白色の壁が普通ですが、真っ白な壁ばかりに囲まれていると不安定な心理状態となり、やがては無感情、無感動な人間となってしまいます。壁や床の配色として白一辺倒はなるべく避け、淡いオレンジやベージュなど暖色系の配色とし、語りかけてくるような、包み込んでくれるようなデザインにすることが推奨されます。そのような柔らかい色調が脳内ホルモンに働きかけ、心地よさをもたらします。

 

室内の「光」にも配慮が必要です。太陽の光が全く入らない部屋は見るからに不健康で、「太陽の来ない家には医者が来る」ということわざもあるほどです。外に面した部屋は可能な限り窓を広くとり、日光をふんだんに入れることが望まれます。日光が充分に入らない部屋では白色の蛍光灯は最小限にし、フルスペクトルの蛍光灯か白熱灯、ランプシェードなどを活用し、できるだけ自然光に近い光を活用することが大切です。自然光によって免疫力が向上しストレスに強くなるとされています。

 

また室内のデザインには適度な「変化」がほしいものです。いくら壁を温かい色にしたとしても、平坦なだけで変化がない壁や床面では脳が活性化しません。例えば床のフローリングを斜め張りにする、素材感のある調度品を置く、室内にスキップフロアーを取り入れて少しの段差を作る、廊下に順番に絵をかけていく、などの工夫によって室内に心地良い変化が生じ、居るだけで楽しくなってきます。それによって右脳が刺激され、創造性や抵抗力がついてくるのです・・(続く)

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