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日経記事;日産/ダイムラー,生産提携メキシコに工場 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月16日付の日経新聞に、 『日産・ダイムラー、生産でも提携 メキシコに高級車工場 新工場、14年前半稼働目指す』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日産自動車は資本・業務提携する独ダイムラーとメキシコで乗用車の合弁生産を始める方向で最終調整に入った。2014年前半の稼働を目指し年産能力20万台規模の新工場を建設、両社のブランドで販売する。

総投資額は約10億ドル(約770億円)を見込む。欧州債務危機や大規模災害などで世界経済の先行きには不透明感が強まっている。両社は提携関係を生産分野にも広げ、投資負担を軽減しながら新興国市場などに攻勢をかける。

日産は昨年春、連合を組む仏ルノーとともにダイムラーと資本・業務提携した。3社が相互に出資し、事業面でも次世代環境技術の開発や部品・車台の共通化などで連携を進めてきた。

メキシコでの合弁生産で3社連合の結びつきが一段と強まるのは確実で、自動車の世界再編の動きにも影響を与えそうだ。

メキシコではまず日産が単独で工場を建設した後、工場の運営会社にダイムラーが資本参加し合弁事業とする案が有力。合弁の枠組みや出資比率などの詳細は今後詰める。工場用地は既に数カ所に絞り込んでおり、年内にも最終決定する。エンジンなど基幹部品から一貫生産する方向だ。

日産はメキシコ中部のアグアスカリエンテスとクエルナバカに2工場を置き、10年度は合計約50万台を生産。「マーチ」「ティーダ」など小型車やピックアップトラックを生産し、主に米国向けに輸出している。既存工場はフル生産が続き、能力増強が急務だった。

ダイムラーのメキシコ生産拠点は大型トラックやバスなど商用車だけで、乗用車生産は初めてとなる。北米の乗用車市場の開拓が課題になっているが、14年からの米アラバマ州での中型セダン「Cクラス」量産開始に経営資源を投入している。日産との合弁生産参画はその後になる見通しだ。

新工場では日産の既存工場の車種から生産を始め、高級車にも順次広げる。日産はダイムラーから小型高級車「Bクラス」の車台の供給を受けることを決めている。

同じ車台を採用する高級車を新工場で量産し、日産が「インフィニティ」、ダイムラーが「メルセデス・ベンツ」のブランドで販売する公算が大きい。設備投資負担の分担に加え、車台や部品の共通化でコストを削減。生産技術の交流も進める。

販売先は当面は北米が中心となる。メキシコは環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に参加を表明しており、アジア太平洋など世界向け輸出拠点となる可能性がある。

日産は中国やロシア、インドでも現地大手と提携し投資負担を軽減する戦略を強めている。世界の自動車市場が低価格車シフトを強める中、同様の動きが広がる可能性が高まりそうだ。』


日産の提携・連携活動が深化しています。これは、記事にありますように、不確定要素の高い新興国市場の開拓、ハイブリッド車や電気自動車などの環境対応車開発など、1社単独で投資するにはリスクが高いための当該リスク軽減が目的です。

日産、ルノー、ダイムラーは、提携関係を維持・強化するために、お互いに出資し合うと共に、ルノーとダイムラーは競合しない事業分野、例えば、小型商用車や小型車での開発、部品やプラットフォーム(車体)の共通化を進めています。 

出資については、ルノーがダイムラーに1.55%、日産も同様に1.55%、ダイムラーは、ルノー及び日産に各々3.1%出資しています。

お互いに他社の経営に口出ししないで提携・連携の象徴的な形での出資であり、問題ないレベルです。

更に、日産、ルノー、ダイムラーの3社は、部品や原材料の共同調達や次世代環境車の開発協力も行っており、上記しました様に提携・連携が深化しつつあります。

一方、ホンダのように他社とは連携せず、1社単独で事業展開を行っている企業もあります。日産やホンダ、どちらの経営のやり方についても、各企業のカラーを出していますので、それぞれの個性にあった方法となります。

ホンダは、過去から現在までほとんど1社単独で事業を行ってきました。これは、他社との提携・連携にメリットを見いだせず、「Win/Win」の関係の必要性がないためです。

日産・ルノーは、逆に「Win/Win」の価値を認めて他社との提携・連携を積極的に行っています。これはゴーン社長の考えによるところが大きいです。

これから、国内の自動車メーカーは、韓国や中国などの新興国企業及び欧米メーカーとのより激しい競走に勝ち抜いて行く必要があります。

一般的には、ホンダを除く企業は他社との提携・連携をより一層進めて、リスク分散しながら新興国需要開拓や次世代環境車の開発などを行っていきます。

提携・連携実行の巧拙が、企業業績を左右する可能性があります。スズキとフォルクスワーゲンの様な不幸な関係に陥ることは絶対避ける必要があります。

提携・連携も会社経営と同じように、撤退、つまり止める仕組みをきちんと持っておく必要があります。幾つかの撤退条件を明示化しておき、それらの条件に合致した場合、速やかに関係を終息する意志が重要です。

お互いにメリットがみえない提携・連携を維持することは、コストと時間の損失です。不要になったら提携・連携を止めましょう。それが提携・連携のメリットの一つだからです。

ルノー・日産連合の提携・連携の仕方は大いに参考なります。これから提携を実行しようとする会社は良くこの動きを勉強することをお勧めします。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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