ライフ・キャリア 4:職業キャリアの発達プロセス 1 - キャリアデザイン - 専門家プロファイル

市村 光之
キャリアリーブス 代表
東京都
キャリアカウンセラー

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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ライフ・キャリア 4:職業キャリアの発達プロセス 1

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キャリア形成

キャリア形成のありかたや転職の是非を考える際、どうしても眼前の課題に囚われがちになります。もちろん、自分の希望と現実の職務とのギャップ、職場の人間関係や労働条件の問題など、今まさに目の前に立ち塞がる壁をどう乗り越えるか、それが問題だからこそ悩むわけですが、過去から現在、そして3年後、5年後、もっと先の将来と、社会人人生の流れ、またはステップの中で自分の立ち位置を確認し、今、自分に何が求められているかを見据える視点も必要です。そこで今回は、シャインという研究者が1978年にまとめたキャリアの発達プロセスを、職業面を中心に説明します。

(1) 教育と訓練

まず10台半ばから20代半ばまでは、「教育と訓練」の時期です。子どもから大人、社会人に移行する訓練ステージになります。中学、高校、大学と徐々に専門的、高度な教育を受ける中で、自分の能力を高めていきます。同時に、アルバイトなどの体験を含め、働くことも意識するようになり、こんな仕事をしてみたい、将来は○○になりたい、と職業上の希望や夢を抱くようになります。

大学を卒業し、ある意味偶然の巡りあわせで就職して数年、自分はこんな仕事がしたいという欲求と、自分の現実の能力、会社から期待される役割や求められる能力との調和と言いますか、折り合いを探す時期です。

(2) 初期キャリア

10代後半から30歳くらいまでは、「初期キャリア」の形成時期です。年齢が「教育と訓練」と重なっていますが、キャリア形成と訓練が同時に進むこと、および、人により進捗が違うことを表しています。以降のラインの重なりの意味も同様です。

大学を卒業し就職すると、まずは仕事中心の人生に変わります。多くの場合、働くまでは、私たちの職業観と言いますか、仕事のイメージはあくまでも漠然とした根拠のないイメージであり、夢物語に過ぎなかったりします。実際の仕事体験を積み重ねる中で、自分の能力や働く動機、つまり遣り甲斐と、現実の仕事との一致点を確認できたり、ギャップに悩んだりします。そのプロセスを経て、職業人として、自分にとって仕事の遣り甲斐とはどんなことか、自分はどんな仕事がしたいのか、どんな仕事が向いているのか、自己概念が確かなものになっていきます。

2000年代に入り、終身雇用制の崩壊と若年層の転職市場の活発化に伴い、若者は3年で3割会社を辞める、と言われるようになりました。最近の若者は忍耐力がない、と嘆く方がいらっしゃるかも知れません。終身雇用が崩れ、それに伴い中途採用が一般化して転職しやすくなったことも要因です。そしてそれは、少しずつ確立された自己概念と、現実との不一致の結果とも言えます。短期での安易な転職はよいことではありませんが、このタイミングでやり直しのチャンスがあることは、悪いことではないと個人的には考えています。

(次回に続く)

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