日経記事;東芝,部材分散調達促進災害為替変動に備えに関する考察 - 経営戦略・事業ビジョン - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:経営コンサルティング

丹多 弘一
丹多 弘一
(経営コンサルタント)
丹多 弘一
(経営コンサルタント)
福岡 浩
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2016年12月02日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;東芝,部材分散調達促進災害為替変動に備えに関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 経営コンサルティング
  3. 経営戦略・事業ビジョン
情報・知識 ビジネス雑感

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月6日付の日経新聞に、『東芝、部材の分散調達を促進 災害や為替変動に備え』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東芝は部材調達の分散度合いを示す指標を策定した。1種類の部材を最低2社、可能であれば3社以上から買える状態を理想的とし、2011年度には部材の5割で分散調達する計画だ。
調達先も国内外でバランスよく分散させるようにし、大災害や為替変動への対応力を高める。

策定したのは「あるべきマルチ率」で、10年度下期は43%だった。継続して調達している半導体や電子部品、素材、ソフトウエアなどが対象で、スポット調達している部材は含まない。
半導体の場合、DRAMやアナログ半導体、マイコンに分けるなど、できるだけ細かく分類して管理する。

1国だけで分散化している場合は「鎖国マルチ」と呼び、海外からも調達できるように新規の取引先を開拓する。

また複数社から購買していても、調達量に偏りがあったり、実態が1社購買だったりする場合は、配分を見直す。

国内外で分散調達の質を高め、災害時に1社から部材供給が滞っただけで生産停止に追い込まれる事態を避ける。機動的にコストが安い方に調達先をシフトできるようにする狙いもある。

東芝は10年度に60%だった海外調達比率を11年度に70%まで高める計画。海外の調達拠点も現在の7カ国10カ所から14年度末までに16カ国20カ所に広げる。』


数年前に、資材調達コストを削減するために多くの大手製造会社は、調達先の絞り込みを行い、会社によっては30~40%のコスト削減に成功したところもありました。

一極集中に近い形で資材調達先を絞り込んで大幅値下げを要求した企業もありました。

3月11日の大震災やタイの大洪水、及び円高の定着化など、今年になって社会的・経済的な不安定要因が顕著に現れました。

特に、大震災やタイの大洪水は、自動車や電機製品などの部品調達を長期間さまたげる事態を発生させ、特定地域や国に集積する資材・部品メーカーからの供給に過度に頼ると、完全に供給がストップするリスクを顕在化させました。

このリスクは、以前から指摘されていましたが、多くの企業はコスト削減を優先させて、調達先の多様化を行って来ませんでした。

今年、そのリスクが顕在化しました。

加えて、政治的リスクを考える必要があります。例えば、中国は昨年来レアアースの輸出を規制し、外交に利用したり意図的に販売価格を上げるなどの行動を取ってきました。

中国の様な政治体制の国では、ある時突然に輸入や輸出がストップするリスクがあり、上記の通り政治リスクも考慮して調達先を選ぶ必要があります。

東芝の場合、1種類の部材を最低2社、可能であれば3社以上から買える状態を理想的とし、2011年度には部材の5割で分散調達するとのこと。また、海外調達比率も11年度に70%まで高める計画です。

最先端の部材を複数の企業から調達するのが難しい場合があります。それは、特定の一社しか作っていない場合です。その部材が、製品の高度な仕様・機能或いは差異化を作り出すものであれば、代替部材を選ぶことは不可能です。

この場合は、私の経験で申し上げますと、長期間及び購買数量のコミットメントをある程度行って、当該企業に製造拠点を複数もってもらうやり方でリスク対応する方法があります。

資材調達先の多様化の課題は、調達コストの圧縮も同時に考える必要があることです。上記しました様に購買期間や購買数量のコミットメントを行いながら、購買企業と資材企業が共に利益が生まれる、「Win/Win」の関係をつくれるかどうかが重要です。

大手企業の場合、資材企業との間では比較的容易に「Win/Win」の関係をつくれますが、中小企業の場合、購入数量の低さなどから同じやり方を取るのが難しいのが実情です。

ある特定企業のみが供給している資材の安定的な調達は、当該企業との関係を密にするなどの方策で対応していくことが重要です。

汎用部品の場合、中小企業は為替や購入価格などを見ながら世界の資材企業から柔軟に購入するやり方がカギとなります。

現在、複数の資材調達Webサイト(購買企業と資材企業のマッチングサイト)があります。また、多くの資材企業や輸入商社などが自社のWebサイトから数量や販売価格の情報を発信しています。それらの情報源を活用しながら、調達先を多様化しつつ、調達コストを下げるたくましさが大事です。

中小企業はインターネットをもっと活用しましょう。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「情報・知識」のコラム

このコラムに類似したコラム

日経記事;シャープ,12年3月期に海外調達率70%超に に関する考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2011/12/02 09:07)

儲かるためのIT活用 長谷川 進 - 経営コンサルタント(2012/06/05 09:22)

日経記事;流通効率化へ大手連携 受発注/決済システム統一 の考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2011/03/12 12:18)

業務の効率化や標準化 長谷川 進 - 経営コンサルタント(2016/10/27 10:25)

PC・携帯電話の世界出荷台数 長谷川 進 - 経営コンサルタント(2016/10/13 11:14)