- 田中 伸裕
- 田中伸裕建築事務所 代表
- 岐阜県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
TVで日本の職人と外国の職人とが日本側がプロジェクトを組んで
共同で作業しているのをほんの少し紹介していました。
言葉が通じないこともあり、また、日本の職人が
木材の通りが真っすぐか見ようと睨んで(ものの端っこに顔を近づけて見る)いるのに
外国の職人は水平器などの道具で測ろうとしているなど、なかなかうまくいっていないようでした。
自分の腕や経験・感を信じて道具を補助的に使うのと最初から器械でちゃちゃっと済ませるのと
非常に対比されていました。
どちらが正しいということでもないのでしょうし失敗ということでもないのでしょう。
TVでは、その後の一悶着を見せたかったような編集の仕方でありましたが、
私はその時の日本の職人さんの言葉が響きました。
「自然のものを伐って作るんや。はなから器械を使わんとじっくり向き合ってから塩梅(あんばい)よく納めなあかんのや。
そうせな絶対100年200年もたへん。」
いかにうまく納めるかは数字では出てこない部分があります。(いいかげんにやるということではないです)
そんな優しさがすばらしい日本の技術につながっているのではないでしょうか。
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