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丹多 弘一
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山本 雅暁
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閲覧数順 2016年12月03日更新

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日経記事;海外収益は成長の礎マネー還流国内の支え に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月3日付の日経新聞に、『海外収益は成長の礎 マネー還流、国内の支えに ニッポンの企業力 第1部 空洞化ドミノ(2)』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『神奈川県平塚市など国内に8カ所あるコマツの建機開発拠点。過去10年で従業員は4割強増えた。コマツには海外法人が稼いだ利益の一定割合を日本に還流し、研究・開発などに使う決まりがある。

コマツはこの10年で劇的に変わった。1990年代は売上高の伸び率が、日本の実質国内総生産(GDP)の成長率にほぼ連動していた。90年代後半からは中国に投資を集中。

経済発展を遂げた中国の建設需要を取り込む形で2000年代半ばにコマツの増収率は2桁台に上昇。2%前後にとどまる国内成長率とは対照的に成長軌道を描いた。

金融引き締めで中国の建設工事がぱたりと止まった8月。コマツも油圧ショベルの販売が4割近く落ち込んだ。だが、会長の坂根正弘(70)は「中国は今、日本の昭和40年代」と考える。

浮き沈みはあっても中国に根付いていれば長期的には成長が持続する。そうすれば「日本に利益を還流して仕事も増やせる」。

新日本製鉄、日立製作所、NEC……。日本の経済成長とともに歩んだこれらのニッポンを代表する企業はかつて株式市場で「GDP銘柄」と呼ばれた。だが今やそう呼ばれることは「低成長銘柄」を意味する。

新日鉄は住友金属工業との合併を機に世界で投資を加速する。NECはパソコン事業を中国のレノボと統合した。背景には海外で稼げない企業は取り残されるとの危機感がある。

新日鉄会長の三村明夫(71)は「今後の企業のあるべき姿は国民総生産(GNP)型だ」と指摘する。国内で生み出された付加価値(GDP)だけでなく、海外投資の収益を加味したGNP型への転換が必要と説く。

変化はすでに起きている。11年3月期に地域別損益を開示した上場企業の営業利益のうち海外の稼ぎは7割超に達した。日本企業が海外子会社などから受け取った配当収入は10年度に2兆9000億円と10年前の3倍に達した。

例えば何度も冬の時代をくぐり抜けてきた大手商社。貿易で稼ぐ事業モデルから事業投資で利益を積み上げる「投資会社」型に転換した。今期は4社が過去最高益を見込む。三井物産など大手5社が海外出資先などから受け取る配当金(単独)合計は、10年前の約3倍の1兆円に近い。

海外から利益や配当を日本に送り、新たな産業と雇用を生み出すのが望ましい姿だろう。だが、日本企業は海外で稼ぐ力がまだ弱い。国際通貨基金(IMF)によると海外投資の成果を表す対外直接投資収益率が日本は米英の3分の2だ。

米IBMは最近、海外売上高比率を6割から7割以上に増やす目標を打ち出した。世界で雇用する43万人のうち米国人以外の従業員は5割超。人事評価は世界で統一され、遠くない将来には「インド人のトップを輩出しても不思議ではない」という徹底ぶりだ。

米アップルはスマートフォン(高機能携帯電話)などの販売で積み上がった手元資金が、6月末で761億ドル(約6兆円)と米政府の現金残高を上回った。その6割は米国には還流されず海外で滞留。M&A(合併・買収)などに備える。

企業は国籍を問わず競争の舞台を「世界」に移していく。そこは力を蓄えた企業同士が競う場だ。株主の利益を最優先するなら、成長する地域や事業に資金を投じる機会が増える。

米欧企業に近い日本企業は日産自動車だろう。取締役の半分近くが外国人。ブラジルとフランスの国籍を持つ社長のカルロス・ゴーン(57)は月の半分を海外で過ごし、各国首脳や企業トップと直接交渉して提携や買収を進める。

その日産は16年までの中期経営計画で円建てコスト中心に1兆円の収支を改善する方針を示した。一方、毎年1兆円近くを新興国や電気自動車などに投じ、海外での成長を加速する。

十数年前、中国に照準を合わせて投資を拡大したコマツは今、中国からの収益を日本に還流させ、新たな成長へとつなげる好循環をつくった。空洞化ドミノを克服する一つの解はこの還流モデルを広げることだ。』


コマツは私も注目している企業の一つです。この企業の経営のやり方をみていますと、他社に対する差異化を確保しつつ、たくましく中国を始めとする海外市場で積極的に事業展開しています。

コマツ製のような建設機械の場合、一旦納入されますと機械が稼働し続ければ、バケットやツースなどの消耗部品の交換に加え、3~4年でエンジンやトランスミッション、アクスル等をオーバーホールする必要がでてきます。

こうした部品・コンポーネントの需要も期待できますので、当面中国、インド、中南米などの地域での鉱山向けの市場は底堅いと見ておち、コマツは一定の安定した収益を上げることが可能です。

そして、コマツのもう一つのすごさは、中国などで稼いだ利益の一定割合を日本に還流し、研究・開発などに使う決まりがあることです。このやり方により、国内の開発・製造拠点の存続が可能になります。

何度かブログ・コラムで書いています通り、今後の国内企業は国内だけでなく海外市場も同時に見据えてグローバル市場で勝ち残れるようにする必要があります。

円高で国内生産・輸出事業で収益を確保できなければ海外進出し、生産する必要があります。十分な事前調査・確認を行って、差異化出来る市場があり顧客がいるならば躊躇せず海外に進出する経営が重要です。

中堅・中小企業も同じ必要性があります。コマツの動きは大いに参考になります。但し、コマツは大企業で海外事業の長い経験を持っていますので、海外進出についてはある程度の事前準備を行えば出来る態勢になっていました。

しかし、これから海外市場で事業を行わないと生き残れないと判断した中堅・中小企業の状況は、コマツとは違います。

重要なことは、十分な事前調査を行って差異化出来る市場があり顧客がいるかどうか見極めることです。しかも短時間に行って決定する必要があります。市場や競合他社の動きが速いためです。

経営者が本腰を入れて海外進出するかどうか、事前確認し決定するという明確な意志があれば色々な方法があります。

自社単独で出来ない場合、私を含めた専門家の力を借りるのです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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