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閲覧数順 2016年12月08日更新

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会社に独自の技術力があれば、赤字債務超過でも銀行交渉が有利になる事例

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【銀行交渉のポイント編-5 会社に独自の技術力があれば、赤字債務超過でも銀行交渉が有利になる事例】

 信用金庫や地銀は、中小企業へ融資するかどうかの判断を行うに
当たって金融庁の検査マニュアルに従って判断を行います。

その検査マニュアルには、具体的な事例とともに銀行
(信用金庫・地銀)が融資するかどうかを判断したポイントと、
その判断基準の適否について解説が記載されています。
この【銀行交渉のポイント編では】27パターンの事例を紹介します。

 中小企業の経営者の皆様におかれましては、
御社の決算内容、銀行との交渉と比べながら読んでいただくと
わかりやすいと思います。

 以下の事例集は、すべて銀行(信用金庫・地銀)の立場から
書かれた内容なのでこの文中で債務者と表現されているのは、
一般の中小企業のことです。


【事例-5 会社に独自の技術力があれば、赤字債務超過でも銀行交渉が有利になる事例】

【概況】
債務者は、当行メイン先(シェア  100%、与信額:平成 13 年 3 月決算期   
100 百万円)。代表者以下5名で家電メーカー向けのプラスチック用金型を
受注生産する業歴 20 年を超える金型製造業者である。

【業況】
景気低迷による金型需要の低下や家電メーカーの生産拠点の海外シフト等
から受注量が激減、売上の減少傾向に歯止めがかからず、毎期赤字が続き
債務超過(前期末 75 百万円)に陥っている。当行は、工作機械購入資金
や材料仕入資金等に応需しているが、このうち、工作機械購入資金については、
条件変更による元本返済猶予が実施されている。

【自己査定】
当行は、延滞もしていないほか、代表者及び従業員のうち2名は、この業界
でも評判の腕前を持つ金型職人であり、今まで代表者が取得した特許権及び
実用新案権が5件、従業員が出願中の特許権が2件あることなどから、今後も
家電メーカーからの受注がある程度確実に見込まれると判断し、
要注意先としている。

【検証ポイント】
技術力について

【解説】
1.中小・零細企業等の債務者区分の判断に当たっては、企業の技術力等が
十分な潜在能力、競争力を有し、今後の事業の継続性及び収益性の向上に大きく
貢献する可能性が高いのであれば、それらを債務者区分の判断に当たっての
要素として勘案することは有用である。

2.本事例のように、業況不振により連続して赤字を計上し、債務超過に陥って
いる債務者については、今後、業況回復の可能性が低いと認められるのであれば、
経営破綻に陥る可能性が高い状態にあると考えられ、破綻懸念先に相当する
可能性が高いと考えられる。

 しかしながら、債務者の持つ高い技術力によって今後もメーカー等からの
受注が確実に見込まれており、今後の業績の改善が具体的に予想でき、
さらに、他の種々の要素を勘案し、今後の事業の継続性や収益性の向上に
懸念がないと考えられるのであれば、要注意先に相当する可能性が高いと
考えられる。

 一方、今後の業況の改善が見込めず、企業の資金繰りの状況や代表者等の
個人資産の余力等を勘案したとしても、例えば、今後延滞の発生が見込まれる
など、事業の継続性に懸念があるならば、破綻懸念先に相当するかを
検討する必要がある。

3.なお、技術力の検討に当たっては、債務者が既に取得している、
若しくは現在出願中の特許権、実用新案権の存在が特許証明書等で確認できる
のであれば、債務者の技術力の高さを表す事例の一つと考えることができ、
将来の業績に対するプラス材料の一つとなり得ると考えられる。

 しかしながら、今後の事業の継続性及び収益性の見通しを検討するに
当たっては、こうした特許権等の存在のみにとどまらず、例えば、
当該特許権等により、どの程度の新規受注が見込まれるのか、また、
それが今後の収益改善にどのように寄与するかなどといった点を具体的に
検討することが必要である。

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今回の事例では、会社の技術力によって今後どれだけ収益性の改善が
確実に見込めるのか、という点がポイントになっています。
製造業で、自社の技術力に自信のある会社にとっては、うれしい
事例です。


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