- 増井 真也
- 建築部門代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
東京都北区の現場では、地震時の揺れを制御するためのオイルダンパーが取り付けられました。この商品は数ある免震オイルダンパーの中でも、ローコスト導入しやすいのが最大の利点です。
この住宅は木造2階建てとロフトがあり、地震時の揺れ幅は建築物の高さがあるほど大きくなるのは必然のことであり、その揺れを抑えることは、一回目の巨大地震での建物破壊を抑えることにつながります。ゆえに、そのあとの度重なる余震が起きたときの安心材料になるのです。この点については、商品のHPに詳しく記載されているのでそちらをご覧頂ければと思います。
現在の構造計算技術は優れています。それは今回の地震でも証明されました。とはいうものの、原発事故が起きたときに想定外という言葉が繰り返されたように、この手の対策はやりすぎというものはないと思うのです。もちろんコストとメリットとの比較による検討は必要ですが、数十万円で取り付けが可能なこのダンパー方式は、他の数百万円もの費用を要する工法に比べて、安価で効果が大きい理想的なものであると考えています。