- 中村 諭
- 住宅ローンソムリエ(R) 代表取締役
- 千葉県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
住宅ローンの借換えを考える前に、まずは自分自身の視点を「短期視野で見るか?」「長期視野で見るか?」を考える必要があります。
「短期視野」の借換え とは、毎月やボーナス時の返済が厳しいので、とにかく目前の返済額を下げるための借換えです。
この場合は、金利が大きなポイントです。
今借りている住宅ローン金利よりも、借換え後の方が下げられれば一定の効果があります。
ただし、借換えには諸経費がかかりますので、費用倒れにならないか否かの試算は必要です。
この費用倒れとならない為のひとつの目安は、【ローン残高:1000万円】【ローン残り期間:10年】【現在と借換え後との金利差:1.0%】というものです。
基本的に【金利の低いローン=変動金利】となりますので、将来金利が上昇すれば、毎月の返済額も増えるリスクを伴います。
そこで、金利が上昇しても対応できる家計に対処しておく必要があります。
生命保険の契約内容を見直すなど家計改善を検討してみて下さい。
その後、家計が落ち着いた段階で、ローンの契約内容を長期固定に変更することもご検討下さい。
「短期視野」の借換え の最も大切な事は、目の前の毎月の返済額を抑えることにあります。
この時に考えられる第2のポイントは、返済期間を延ばすというものです。
住宅ローンの見直しで、金利を大きく減らすことができなくても、返済期間を延ばすことができれば、毎月の返済額は下げることができます。
ただし、この時に注意したいのは、長期視野で見たときに、総返済額は増えてしまうという事があります。
対策としては、やはり家計の見直しです。
5年後や10年後に、お子様が成長した暁に奥さまがパートに出るといった対策は可能でしょうか。
もしくは、教育費負担が少なくなった時点で、積極的な繰上げ返済をしても良いかも知れません。
「長期視野」の借換え とは、完済までを見据えて「変動金利」にするか「長期固定金利」にするのかを考えた借換えです。
ローンの返済期間が短ければ、将来、金利が上昇しても毎月の返済額が今よりも極端に増える心配はありません。
しかし、残り期間が長ければ、金利上昇により毎月の返済額が極端に増えてしまう可能性もあります。
そこで、今、変動金利で組んでいる方が、金利の低い今のうちに長期の固定金利に借り換えておくことも必要です。
変動金利から固定金利に借り換えることで、現時点の返済額は増えてしまうかも知れませんが、将来の金利上昇リスクを避けるための対策です。
いずれにしても、住宅ローンとは長期的なお付き合いです。
永い付き合いには、メンテナンスが必要です。
住宅ローンは、ご家庭の状況に応じてメンテナンスをする。そんな時代になったのです。
~千葉県から経営革新計画の承認を受けています~
『住宅ローンソムリエ®』(有)信共 代表取締役 中村 諭
モーゲージプランナー[SCMP] / ファイナンシャルプランナー[CFP(R)]
http://www.shinkyo-jp.com/
このコラムに類似したコラム
住宅ローンの借り換えについて 大間 武 - ファイナンシャルプランナー(2018/08/02 23:58)
定年退職後の住宅ローン返済、大幅軽減策 中村 諭 - ファイナンシャルプランナー(2017/12/25 22:39)
住宅ローンの借り換え今がチャンスのうそ 田端 政弘 - ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー(2013/07/05 06:21)
「金利が上昇したら繰り上げ返済できる」と考える人は4割超 森 久美子 - ファイナンシャルプランナー(2012/06/13 23:00)
住宅ローン減税 ~ 借り換えの場合 ~ 藤森 哲也 - 不動産コンサルタント(2012/03/13 20:06)