実録！個別相談レポート：Ａくんの場合（1）

個別相談レポートとは？

専門家といきなり会うのはちょっと気が引けちゃって・・・そんなあなたの為に、

「個別相談はどのような雰囲気で行われるか？」

イメージをしていただきやすくする為に、私が行っている個別面談の様子をお伝えするものです。

面談者の了解を得た上で公開させていただいております。

基本情報

面談日：２０１１年９月１日（木）

時間：19：15～21：30

対象者：某都内私立大学３年生

性別：男

アイスブレイク

都内某会議スペースでの初対面でした。

入室時からの挨拶、表情、姿勢・・・

知的さ、冷静さ、自信、そういったものを感じさせつつも嫌みがない。

いずれをとっても誰もが第一印象で「好青年」と捉えるでしょう。

最初は現在の就職活動の進捗状況、意識、意欲、行動等をざっくばらんにお話しさせてもらいました。

現時点において、志望業界も（漠然とという事ですが）決まっているとの事。

エピソード1：インターンシップ

すでにインターンシップを数か月経験し、現在はアルバイトとして営業に携わっているとの事。

最初に私がさせていただいた内容は以下のような質問です。

「インターンシップはどうだった？」

・・・ちょっと答えに詰まりました。

その後、私が「なんでもいいんだよ」という事で以下を列挙。

「毎朝、決まった時間に起きて出社するのが大変だった」

「毎日あんな通勤ラッシュで会社に行くんだと、出社だけで疲れちゃう」

「営業で電話する時に、質問に聞かれて答えられなかったら・・・と怖かった」

「意外に仕事もやってみると面白い」

「社員さんの行動は全て裏付けの理論があったりするんだ」

このように事例を挙げると、その後はすらすらと感じた事を答えてくれました。

なぜ詰まったかと言うと答えは簡単。

初対面、且つ「キャリアコンサルタントという専門家」という紹介で会ってますので、

「何を答えるのが正解なんだ！？」と彼の思考回路が一気に動いたからだと思います。

そういう点からしても、直感的というよりはしっかり状況把握と理論に基づいて

行動・発言するというのが身に付いているという事がうかがえます。

しかし、就活と向き合う場面においてはもっとシンプルでいいと思います。

なぜなら、これから出ていこうとしている「社会」は、

Ａ君からしてみれば未知の世界であり、その出会いすべてが学びであり気付きとなるからです。

いい意味において、シンプルに向き合い当たり前の中から多くの学びを得てもらいたいと思いました。

Ａ君に関しては行動力もあり、学びの場面は普段の生活の中に多々あると思われます。

しかしながら、当たり前すぎてつい見逃してしまうのが、この学び。

就職活動をしていく中で、時にうわべの知識・うわべの理解は災いとなります。

Ａくんとカウンセリングを進めていく中では、その知識と理解は非常に高いレベルにあると思いますが、

最終的に面接などでは意外と基礎人間力（可能性）を試されます。

その時に、せっかくの高い意識・知識・理解の足元を掬われぬよう、

特に土台となりうる部分に、再度意識を持ってもらう事で完成度が高まると判断し、

アドバイスをさせていただきました。

『コラム：実録！個別相談レポート：Ａ君の場合（2）』につづく・・・