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日経記事;車で1000キロ,寿命20年蓄電池性能大幅向上に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月17日付の日経新聞に『車で1000キロ、寿命20年…蓄電池性能大幅向上』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『自動車や電機大手が蓄電池の使い勝手を良くし性能を大幅に高める技術を相次ぎ開発した。トヨタ自動車は連続走行距離がガソリン車並みか、それ以上の1000キロメートルに迫る電気自動車(EV)に道を開く次世代電池を試作した。

マツダは電池の容量を2倍近くに増やせる電極材料を開発、NECの技術は20年間もつ長寿命の住宅用蓄電池を可能にする。電力の安定供給のためスマートグリッド(次世代送電網)に組み込む用途も見込め、各社は拡大する蓄電池市場で主導権確保を狙う。

トヨタと東京工業大学、高エネルギー加速器研究機構は新化合物を使った次世代蓄電池を試作した。EVに搭載しているリチウムイオン電池並みに、加速に必要な大電流を出せる。従来の試作品の4~5倍にあたる。

燃えやすい液体を使わない「全固体電池」で、発火防止材などが不要な分、構造を簡略化しコストを低減できる。

シート状に加工しやすく、同じ容積にためられる電気の量は「数倍増やせる」(東工大の平山雅章講師)。連続走行距離を現行の小型EVの約200キロから1000キロ程度に延ばせる可能性がある。住宅用に使う場合も小型化しやすい。さらに改良し、2015~20年の実用化を見込む。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が昨年公表した蓄電池の技術開発ロードマップでは、EV向け次世代蓄電池で一定容量あたりのコストは20年に現在の5分の1~10分の1になると想定。トヨタなどはこれを参考に全固体電池のコスト分析を進める。

マツダと広島大学は容量を約1.8倍に増やせる電極材料を開発した。直径数百ナノ(ナノは10億分の1)メートルの球状炭素分子を使う。容量あたりの重さはほぼ半減し、EVの連続走行距離は2倍以上になると見込む。5年程度で実用化を目指す。

NECは電極に従来のコバルトに比べ価格が20分の1程度のマンガンを使うリチウムイオン電池を開発した。電解液の成分も調整、発熱しにくく充放電を2万回繰り返せる性能を実現した。

料金の安い深夜電力をためて日中に使う利用法で、13年間はほぼ問題なく使える計算。既存の電池は7~8年。寿命をさらに20年に延ばし5年後の実用化を目指す。

産業界では蓄電池はEVにとどまらず、スマートグリッドやスマートハウス向けなど用途が拡大している。日本IBMなどは仙台市とエコタウン計画を進め、富士通は福島県にスマートシティ計画を提案。太陽光など再生可能エネルギーの電力を蓄えて安定供給するには、大容量の大型蓄電池の整備が不可欠という。

ソニーや東芝は携帯電話などの蓄電池に使われているリチウムイオン電池の大型化に取り組んでいるが、発熱しやすいという問題がある。送電網に組み込む大容量の電池はなお開発途上だ。

矢野経済研究所によると家庭やスマートグリッド、自動車向けリチウムイオン電池の需要は急伸、10年度の260億円から15年度に1兆5千億円に拡大する。パソコンや携帯電話向け電池の約1兆円を上回る見通しだ。』


私は、10月12日から14日にかけてパシフィコ横浜で開催されました『EVEX 2011』に参加しました。各社より最新のハイブリッド車(HV)やEVの展示があり、電池や小型スマートグリッドなども出展されていました。

国内企業の技術開発の進捗を実感しました。更に本日の記事で、国内の電池関連企業が開発を高速で進めていることが説明されています。

日本は大震災と原発事故で、エネルギー環境が激変しました。原子力発電への依存度を下げていくことは国民的な合意となっています。

環境対策の面からも石油への依存度も下げる必要があります。必然的に、太陽光、地熱、風力などの自然再生エネルギーを活用した発電への依存度を高める必要があります。

自然再生エネルギーの最大欠点は、供給されるエネルギー源が安定しないことです。この不安定なエネルギー源をもとに、安定したエネルギー供給量を確保していくために、「スマートグリッド」と「蓄電池」などの新技術・新製品が必要不可欠になります。

蓄電池は、HVやEVの基幹部品でもあります。

東芝、パナソニック、ソニーなどの電機メーカーや、トヨタ、日産、ホンダ、三菱自などの車メーカーが蓄電池開発にしのぎを削っています。

現時点で国内企業は、海外企業よりも蓄電池開発において先行していると感じています。しかし、開発した蓄電池事業を大きく伸ばすには、韓国、台湾、中国などの企業との競争に打ち勝つ必要があります。

今まで、国内企業は、半導体、液晶テレビ、パソコン用バッテリーなどでは、国内企業が技術開発で先行しながら、後追いできた海外企業に価格競争で負け続けてきました。

負けた要因の一つが、国内企業からの技術流出と言われています。次世代蓄電池では技術流出を防ぐ必要があります。

技術流出を防ぐためにも、オールジャパン体制で国内および海外市場で勝ち組になる必要があります。より高性能を発揮する技術開発と共に、安価な材料使用や製造コストの削減を進めて、商品としての優位性を早期の時点で確立し、海外勢を寄せ付けない体制作りが必要です。

次世代蓄電池は、間違いなく国内産業の主要な柱の一つになります。材料などの分野まで考えると、産業のすそ野は非常に大きいものがあります。

国内企業がお互いに緊密に連携して、オールジャパン体制で事業展開することを期待しますし、必要と考えます。

非常に楽しみな産業分野だけに、迅速にかつ大事に育て上げいくことが重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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