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日経記事;『日本HP 中国に負けないパソコン生産』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
 
10月11日付の日経電子版に、『日本HP、中国に負けないパソコン生産 利益率10%の秘密』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『米ヒューレット・パッカード(HP)は今年8月、低収益状態が続くパソコン事業部門を切り離す方針を発表した。ただ、そんな突然の決断に対して、冷静なのが日本法人のパソコン部隊だ。この発表の直前に、国内向けのパソコン生産を中国の工場から奪取したほど、コスト競争力に優れ、売上高利益率は10%を超えているという。その強さには空洞化の危機に直面する日本企業が学ぶべき教訓がありそうだ。

今年8月8日、米ヒューレット・パッカード(HP)の日本法人、日本HPの昭島事業所(東京都昭島市)でノートパソコンの生産が始まった。年間生産台数50万台規模の仕事を、人件費が4分の1の中国の工場から奪い取った。まさに快挙だった。

それから、わずか10日後、親会社が利益率の低いパソコン事業の分離検討を発表した。売却先としてうわさされるのは韓国、台湾などのアジア企業。仮にPC事業がアジアメーカーの手に渡ったとしても、「メード・イン・トーキョー」を続けられるだろうか。

「どうなるかはわからない」と岡隆史副社長は明言を避けるものの、表情には自信がうかがえる。それを裏付けるような数字がある。関係者の話を総合するとHP全体のPC事業の営業利益率5%に対し、日本でのPC事業は10%を超える営業利益率を維持しているという。

なぜこれだけの収益率を維持できるのか。中国から東京への“逆生産移管”で収益力は下がらないのか。

 2003年1月、清水直行・昭島事業所長らは不安に駆られていた。企業向けデスクトップPCの国内生産再開が決まったものの、与えられたスペースは従来の4分の3しかなかったからだ。意外にもこの劣悪な条件が奏功した。

約3割も狭いスペースで生産するには生産ラインを短縮したうえ、整理整頓を徹底してスペースを確保するしかない。窮屈な生産になりそうだったが、作業効率はむしろ向上した。ラインが短くなったので従業員の無駄な動きが少なくなった。整理整頓の徹底で作業ミスも減ってきた。「カイゼンの可能性は無限にあることがわかった」と清水所長は振り返る。

「東京生産」のデスクトップPCの納期は5営業日と中国生産に比べて3分の1。短納期の強みを生かして、納期にシビアな顧客を取り込んでいった。企業向けデスクトップ分野で国内生産開始当初は10%だったシェアは20%と首位を争うまでに上昇。この実績をもとにノートPCの生産移管を本社に要請した。

パソコン事業の低収益に悩んでいた親会社がノートPCの東京生産を認めたのは、「そのほうがパソコン事業の収益を伸ばせることを本社が理解してくれたから」(岡副社長)。

カイゼンを継続する現場力に世界最大のPCメーカーの部品調達力を背景にした割安な部品コスト、値崩れの少ない企業向けに特化した販売戦略などを組み合わせることで実現した収益力を利益にシビアな親会社も認めるほかなかった。昭島事業所の2011年度の従業員数、生産台数はそれぞれ1.5倍の450人、140万台に増える。

ノートPC生産を単に中国から日本に移しただけでは1台あたりの利幅は下がる。国内生産の小回りの良さを生かし、ソフトのインストールやラベル張りなど手間のかかる「カスタマイズ」を外注から内製に切り替えることで実質的な単価を引き上げる。ここに販売台数増が重なれば、収益は拡大できる。

品質に優れた「メード・イン・トーキョー」ブランドのPCはアジア諸国からも引き合いが来ている。東京からのPC輸出も視野に入ってきた。。。』


以前から、HPが日本でパソコンを生産していることに関心を持っていました。本日の記事は、日本での生産を可能にする要因について書かれています。

仕事などに使うパソコンは、ネット上のWebサイトから購入する場合、使用するOSやアプリソフト、ハードディスクの容量、CPU仕様などをカスタマイズして各個人の好みと予算に合わせて購入できましす。

私は、HP製のパソコンを使っていません。HPのデスクトップPCの納期は5営業日とあります。これは、他社に比べて非常に短く、この短期間のリードタイム実現が競争力の源泉だと考えます。

国内製品の質が良いのは、国内製造業としては当たり前です。この点は他社も同じで差異化にはなりません。
短納期こそが差異化になります。

この短納期で納入してくれるのであれば、次のパソコンはHPから買いたいと思います。

短納期を実現するために様々な工夫をしていると考えます。同時に、国内の人件費をカバーするために様々な工夫をして製造コストを下げています。一例が、カスタマイズの工程を外部委託から内製に切り替えたことです。

パソコンのように成熟市場では、品質、価格、機能・性能の他に短納期が差異化の決め手になります。品質、価格、機能・性能が良いのは当たり前で、これらがないと国内市場では事業の土俵に乗れません。

今後、パソコンとスマホやタブレット型PCの間で、使用目的や要求仕様などですみ分けが始まると予想しています。

パソコンは、情報創造の目的のために使用され続けていきます。当然その使用目的に合った品質、機能・性能が求められてきます。短納期であれば言うことはありません。

国内市場での製造の強みの一つが短納期であることは他社も参考に出来ます。勿論、製造コスト削減は当然のごとく行う必要があります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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