日経記事;伊藤忠インドで物流合弁保管配送全土網羅 に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;伊藤忠インドで物流合弁保管配送全土網羅 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月5日付の日経新聞に、『伊藤忠商事、インドで物流合弁 保管・配送で全土を網羅』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は、以下の通りです。

『伊藤忠商事はインドの物流事業に本格参入する。現地の物流大手と合弁で、12月にもインド全土を対象に製品の保管・配送を一括して引き受ける事業を展開する。

地方まで含めてインド全域をほぼ網羅する日系の物流会社は初めてという。物流網整備で日系企業の現地進出を支援する。日本の物流ノウハウを活用して配送にかかる期間も大幅に短縮し、5年後に50億円の売上高を目指す。

インド国内の物流大手であるパレック社と合弁会社「I&P」を11月にも設立することで合意した。資本金は約4億円で伊藤忠グループとパレック社が折半出資する。

パレック社はインド国内で大都市から地方都市まで53都市で、230の物流拠点を持つ。製品の保管・配送などを一括代行する3PL(サードパーティー・ロジスティクス)事業を展開しており、2009年度の売上高は16億円強。

新会社のI&Pは当初、日系の生活関連メーカーや家電、機械部品メーカーなどに対し、パレック社の持つ15拠点でサービスを始める。
パレック社の物流インフラを活用。伊藤忠子会社の伊藤忠ロジスティクスなどが持つ日本式の在庫管理システムなど、きめ細かな物流ノウハウを売り込む。顧客の要望に応じてパレック社の既存拠点だけでなく、新規拠点の設置なども検討する。

製品の配送や在庫管理を一括で請け負うことで受注情報に基づき地方の倉庫から顧客にいち早く納品できるようになる。従来は最大で7日程度かかっていた配送期間が2日程度に縮まる可能性もあるという。

従来、インドでは地域ごとに物流会社や倉庫運営会社が独立している場合がほとんどだった。日系の家電メーカーなどでは地域ごとに異なる業者に発注した結果、委託先が最大で15社程度に上っていたケースもあるといい、物流効率の低下を招いていた。

伊藤忠商事は中国でも国内全域をカバーした物流事業を03年から展開している。11年度の売上高見込みは180億円で、年率20%前後で売り上げを伸ばしている。今後も市場拡大が期待できるインドネシアなどアジア地域を中心に物流事業を拡大する考え。

インドでは日本通運などがデリー、ムンバイ、バンガロール、チェンナイなど大都市を中心に物流事業を展開していたが、今回のように地方の小規模な都市までカバーする事例は珍しいという。』


インドは、12億人の人口を持ち、中国に続く大型の新興国市場として期待されています。インドの課題は、水・電力エネルギー供給不足、不十分な物流体制などの社会インフラの未整備です。
これらの課題は、ベトナムなどでも共通なことになっています。

インフラ未整備は、日本や欧米企業の参入を躊躇させる原因の一つになっています。今回の伊藤忠の動きはこれを逆手にとって、物流事業のインフラ整備を新規事業機会とみて展開することを決めました。

国内企業のきめ細かな物流体制のサービス提供は、多分インド顧客にとっては画期的なものとして評価されると考えます。
IT自体のインフラはある程度整備されていますので、物理的な物流網が構築されれば、記事にあります「最短で2日間のリードタイム」でものを届けられる仕組みの構築が可能とみます。

この物流網が作られると、インドの農業・工業に大きなメリットを与え、インド国内市場及び海外市場との取引が効率的に行われることになります。

国内企業が、インドの様な新興国で新規事業展開できる分野に、物流、道路、電力などのインフラ整備支援があります。相手先から感謝されつつ新規事業として立上可能です。

伊藤忠のやり方は一つの参照事例になります。

このほか、電力供給問題に、再生エネルギーを含めた発電、給電、蓄電までの全プロセスでスマートグリッドなどを使って効率的な供給システムを提供できれば、インドやベトナムなどの新興国で大きな需要を見込めます。

インフラ整備事業は、大きなプロジェクトになり、関連事業分野は多岐にわたります。このプロジェクトを取りまとめるには中核企業が必要です。
この中核機能は、伊藤忠のような日本の商社が得意です。

商社は高度な情報収集能力と、今まで多くのインフラ整備プロジェクトを手掛けてきており、豊富なノウハウを持っています。

国内のインフラ関連メーカーは、商社と組むことで新興国への参入が可能になります。国内の環境・インフラ関連企業は、海外で事業を伸ばす時に商社と連携して行うやり方も考えられます。

この場合、国内企業はどの商社と組むか、今までの実績や経験をみて選ぶ方法があります。

また、同日付の記事によると、商社はインドやベトナムで工業団地を拡張し、物流サービスから行政への手続き代行サービスも行っているとのこと。

どの商社がどのようなインフラ整備を得意としているか見極めて、新興国での事業展開を商社とどう組んで行うか、提携戦略を明確にして動くことが重要です。
商社から単なる製品供給者としての扱いを受けないよう、「Win/Win]関係構築の有無で連携するかどうか決めましょう。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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