日経記事;新電力網で再生エネ普及NEC東大産総研開発に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;新電力網で再生エネ普及NEC東大産総研開発に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月4日付の日経新聞に、『新電力網で再生エネ普及 NEC・東大・産総研が新技術』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『NEC、東京大学、産業技術総合研究所は太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーを導入しやすくする新しい電力網の開発に乗り出す。

発電設備と蓄電池、電力用ルーターで構成する電源システムで、数十~数百世帯の必要電力をまかなう仕組みを構築する。新電力網は電力会社の送電線網に負担をかけないのが特徴。3年後の実用化を目指し、新興国での導入も目指す。

NECなどが手がけるのは東京大学大学院工学系研究科の阿部力也特任教授が考案した分散型電源システム「デジタルグリッド」の実用化。このほどコンソーシアムを立ち上げた。

デジタルグリッドはインターネット用のルーターの原理を応用。太陽光や風力発電設備など中小型の分散電源がつくった電気をネットワーク内にある世帯の電力需要に応じて振り分ける。

別々の電力ネットワークをつないで一体運用することも可能で、地域の人口に応じて電力網を拡張することもできる。今後、重電メーカーなど他社にも参画を呼びかけ、電力用ルーターなど基幹技術の開発を加速する。

これまでの分散型電源やスマートグリッド(次世代送電網)は、電力会社の電力系統につないで電力の過不足を調整する。しかし出力が不安定な再生可能エネルギーを受け入れるには送電設備や調整電源の増強で膨大な投資が必要とされる。

これに対してデジタルグリッドは、中小分散型電源システムがつくる電気を電力用ルーターが融通しあう仕組み。電力会社の送電線網に負荷をかけないようにするため、再生可能エネルギーを導入するのに大きな投資負担が生じない。

コンソーシアムは年内に米電力中央研究所(EPRI)の施設で実験を始めるほか、バングラデシュでも実験を計画している。先進国では追加投資負担がなく再生可能エネルギーの導入が進む電力インフラとして、電力設備の敷設が遅れている発展途上国では大規模電力インフラに比べて低コスト、短期間で導入できる設備として普及を目指す。

NECはデジタルグリッドの推進によって、今年7月に参入したリチウムイオン蓄電池の販売拡大を狙うほか、IT(情報技術)によって電力網を制御する新規事業も検討する。』


小型版スマートグリッドと言うべき、「デジタルグリッド」がNEC、東大、産総研の共同開発により実現しそうな状況です。

国内の各電力会社が持っている送電線網への負担軽減につながるやり方とのことであり、これまで再生可能エネルギーを受け入れるための膨大な投資に消極的だった電力会社の協力も得られやすくなります。

大震災後の電力供給に不安が広がる中、東芝、日立、三菱重工、パナソニック、NECなどの重電・家電メーカーは環境対応と共にスマートグリッドの実現に注力してきました。

また、トヨタ、日産、ホンダ、三菱などの自動車メーカーや住宅メーカーは、ハイブリッド車や電気自動車と再生可能エネルギーを組み合わせて、家庭及び地域での電力供給網作りを上記重電・家電メーカーと積極的に行っています。

この動きは、しょうしょう大げさに言いますと、オールジャパン体制でのスマートグリッド網作りが国内で広がっていることを意味しています。
かってない動きかただと感じています。

この動きにさらに拍車をかけるのが、今回、NEC、東大、産総研が共同開発した「デジタルグリッド」です。
特徴は、再生可能エネルギーを軸にした分散型電源(太陽光発電や風力発電など)を蓄電池に集積させて「電力ルーター」で地域内の電気消費状況に応じて、供給するやり方です。

電力会社も受け入れやすい「デジタルグリッド」が国内各地に広まると、電力確保と新規事業立上の両面で国内市場への効果が期待できます。

また、同日付の日経新聞に『新興国インフラに照準」のタイトルで関連記事が掲載されています。この記事によると、『新興国では経済成長に大規模電力インフラの敷設が間に合わず、太陽光や風力発電などと蓄電池を組み合わせて電力を賄う家庭や事業者が急増している。』とのこと。

NEC、東大、産総研が共同開発した「デジタルグリッド」はこの新興国需要にマッチする最適解の一つになりそうです。

今後、重電や建設メーカーなどと協業して、実証実験を進め、国内及び新興国市場での導入・設置・維持運営のトータル事業を行う体制づくりが必要になります。

具体事例としては、昭和シェル石油とサウジアラムコと共同で、サウジアラビアなどの中東・アフリカで太陽光による分散型発電事業を計画中です。

この分野は、太陽光発電・蓄電池と同様に、中国、韓国企業との間でし烈な価格競争に陥る可能性があります。熱の高変換性能、耐久性、システムの維持運営力などで差異化を図りながら、事業の足元を固めていく必要があります。

何れにしましても、国内企業が今後成長させていく必要のある再生可能エネルギー分野での新規事業の大きな候補の一つになることが期待されます。

NECと各関連企業が連携してオールジャパンで早期に事業化することを期待します。国内の電力不足対応と、輸出産業育成の両面から関心を持って今後の動きに期待していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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