日経記事;野菜ネットスーパーローソン/らでぃっしゅに関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;野菜ネットスーパーローソン/らでぃっしゅに関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月2日付の日経新聞に、『ローソンが野菜のネットスーパー らでぃっしゅぼーやと共同で』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は以下の通りです。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ローソンは野菜宅配のらでぃっしゅぼーやと組み、11日に生鮮野菜を中心としたネットスーパー事業を始める。注文を受けてから最短3日で全国に配送する。

競合する大手スーパーのネット事業は即日配送も可能だが、両社は独自基準で安全性を高めた有機野菜と、菓子や日用品などコンビニエンスストアの商材を同時に購入できることを売り物に顧客を開拓する。

らでぃっしゅぼーやは週1回野菜セットを届ける会員制宅配のほか、1品から注文できるネット通販サイトを手掛ける。このサイトを刷新し「らでぃっしゅローソンスーパーマーケット」とする。ローソン51%、らでぃっしゅ49%で9月に設立した共同出資会社が運営にあたる。

らでぃっしゅが肉や魚を含めた生鮮食品、飲料や調味料など約1000品目を用意。野菜は、同社が抱える約150団体の契約農家が受注後に収穫する。ローソンは菓子などの加工食品や、洗剤など日用品のプライベートブランド(PB=自主企画)約200品目を品ぞろえする。

1年以内をメドに両社が共同開発した商品も投入する。らでぃっしゅの野菜を使ったジュースやパスタが候補で、ネットのほかローソン店頭での販売も検討する。

らでぃっしゅのネット通販は登録利用者が約6000人で年商は約1億円。ローソン店頭での告知や、ローソンが加盟する共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」会員への勧誘により利用者を増やす。2014年度に売上高100億円を目指す。』


成熟市場で勝ち残る方策の一つが、販路の拡大です。スマホの急速な普及でインターネット使用者が利用する端末が、パソコンから携帯端末に広がっています。

今までパソコンの前だけでしかネット上のWebサイトを見ていなかった人が、スマホを使うことにより何時でも何処でもネットにつなげることが出来るようになりました。

また、携帯電話会社は通信回線への過度な負荷を下げるため、無線LAN(Wi-Fi)やWiMaxなどの無線装置の普及を促進しており、低コストでネットへつなげる環境がますます充実しています。

情報収集や検索、買い物などの行動が、一層ネットと連動して行われるようになります。

片一方、成熟市場では商品やサービスで差異化を図らないと売上確保が難しく、価格競争に巻き込まれ利益の確保が出来ません。

このような市場では、ユニクロやニトリ、ドンキホーテなどの撤退したディスカウントショップで行うか、品質とサービスで徹底的な差異化を図った高級路線で行くか、特徴を出さないと勝ち残れないことになります。

ローソンとらでぃっしゅは、扱う商材のユニークさを出し、ネットと実店舗の流通経路を組み合わせて集客の拡大に取り組む施策を打ち出しました。

原発事故以降、食材の放射能を含む安全に対する消費者の関心が非常に高くなっています。

らでぃっしゅは、安全な有機野菜、無添加食材や環境負荷の少ない日用品等などを配送する宅配通販サービスを売りにしています。Webサイト上では、放射能検査に対する検査体制や検査結果を品目ごとに発表しており、消費者が安全性を確認できるようにしています。

しかも売値がスーパー並みに安い。これが若く子育て真っ最中の世代を中心に支持を広げている理由です。らでぃっしゅの強みはここにあります。

農産物に関しては、農家と契約を結び直接仕入れる形態を取っています。農家にとって納入できる量が多ければ多いほど効率的な農業が出来ますので、まとまった量を納入できる流通業者と組めることは、収益確保の面から大きなメリットがあります。

現時点では、らでぃっしゅと契約農家は「Win/Win」の関係が成り立っています。そこにローソンが全国的な実店舗を持つ強みを生かして提携しようとしています。

らでぃっしゅは、現在扱っている商材に加えて、ローソンが店舗販売している菓子などの加工食品や、洗剤など日用品のプライベートブランド約200品目を扱えますので、扱い品目品の拡充が図れます。

ローソンにとっては、らでぃっしゅのネット通販を通じで販売できますので、ネット上での販路開拓と同じ効果が得られます。また、ローソン店舗でらでぃっしゅの一部商品を販売できます。

ローソンとらでぃっしゅは、2011年度のらでぃっしゅの年商1億円を、14年度に100億円に増やす野心的な事業プランも発表しています。

この積極的な事業プランが成功すると、農産品や畜産品などの分野で大きな新規市場が生まれることになり、生産者が中抜きして消費者に販売する、より強固な「直販的な流通システム」が出来ることになり、新規参入者も予想されますので、農業、畜産業の近代化が進む効果が期待できます。

海外から国内農業・畜産業を守るという後ろ向きな議論では期待できない効果が生まれます。

今後のローソンとらでぃっしゅの動きに注目すると共に期待します。


また、ネット通販の販路拡大と言った観点でみますと、1日に『ワールドは衣料品ネット通販大手のファッションウォーカー(東京・港)を11億円で買収し、国内最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション」の通販サイト「ファッションウォーカー・ドットコム」を手掛ける同社を傘下に収めて、拡大するネット通販事業を強化する』、ことを発表しています。

ワールドは、ファッションウォーカーの従業員を引き受け、同社は清算します。ワールド子会社が運営する通販サイトは、年内にもファッションウォーカー・ドットコムに集約する、とのこと。

今後もネット通販販路拡大策が各社から出てくると予想します。これらの動きが実質的に流通業界の近代化・効率化につながります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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