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日経記事;社名は「新日鉄住金」合併比率1対0.7程度に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月22日付の日経新聞に、『社名は「新日鉄住金」 合併比率1対0.7程度 統合概要固まる』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『2012年10月の合併を目指す新日本製鉄と住友金属工業の統合新会社の概要が固まった。社名は「新日鉄住金」。存続会社は新日鉄で、住金との合併比率は1対0.7程度とみられる。

両社は2月に合併計画を発表した後、公正取引委員会から合併の承認を得る手続きと並行して、合併比率など重要事項について交渉を続けてきた。生産規模で世界2位の製鉄会社誕生に向け大きく前進する。

22日午後、新日鉄の宗岡正二社長、住金の友野宏社長が都内で記者会見を開き、社名や合併比率を発表する。新日鉄は自動車向けなど鋼板に強い。

住金は資源・エネルギー分野を中心としたパイプで数多くの世界シェアの高い製品を持つ。両社の強みを生かしたグローバル戦略など、統合で得られる効果についても説明する見通しだ。

11年3月期の連結売上高は新日鉄の4兆1097億円に対し、住金は1兆4024億円。規模だけで見れば両社の開きは大きい。だが、対等の精神で合併するとしており、新社名は両社の社名を併記する。

住金は住友グループの中核企業。新社名には「住友」は入らないものの、略称である「住金」の名前は残る。住金は住友グループの主要企業に説明し、21日までに理解を得た。

21日の株価の終値は新日鉄が234円、住金が169円。合併比率はこの1カ月の平均株価の比率とほぼ同じとなる。住金の株式1株につき新日鉄の株式0.7株程度を割り当てる。

両社は2月に合併交渉入りを発表した。合併実現は公正取引委員会の承認を得ることが前提となる。5月には公取委に合併計画の届け出書を提出。公取委による1次審査は終わり、現在、2次審査のための手続きが始まっている。

公取委の判断が下る前に新会社の概要を発表するのは、海外の競争当局への申請に必要なためだ。両社は中国、韓国、ロシア、米国、メキシコ、南アフリカなど約10カ国の競争当局に合併を申請し、早期に承認を得たい考えだ。
その後、12年春までに正式な合併契約を交わし、株主総会の決議を経て同年10月の合併を目指す。

新日鉄は10年の粗鋼生産量で世界5位、住金は同25位で、合併で誕生する新会社の世界シェアは約3.5%となる。首位の欧州のアルセロール・ミタル(ルクセンブルク)の約6.4%に続き、合併で規模を拡大している2位の中国メーカーとほぼ並ぶ。』


今年の3月19日に、『日経記事;『新日鉄・住金が合併を仮申請 公取委に提出』に関する考察』のタイトルで新日鉄と住金の合併についてブログ・コラムを書きました。

この合併作業は、両社にて発表されました予定通りに進んでいるようです。公取委の2次審査中とのことですので、書類提出後2カ月以内に審査結果が出ますので、今年の冬に結論がでます。

公取委のOKがでれば、国内審査は問題なくなります。両社はは中国、韓国、ロシア、米国、メキシコ、南アフリカなど約10カ国の独禁競争当局に合併を申請し、早期に承認を得たい意向です。

そのために、公取委の結論が出る前に、新会社の合併計画を早期に発表し、新会社名を「新日鉄住金」としました。

合併は、M&Aと同様行うことが決まったら、スケジュール(工程表)通りにしゃむに進めることが肝要です。この観点からみますと、両社の合併作業はほぼスケジュール通りに進んでいるようです。

スケジュール通りに生かすためには、事前の基本作業やスタート後の進捗管理が上手く行っていることを示しています。
両社はそれまでの連携や日常の取引を通じて親密さを熟成していたことも上手く行っている要因だと考えます。

「新日鉄住金」は、日本及び主要国での合併審査を早期に終えて、新事業展開の果実を得る必要があります。インド、韓国、中国メーカーとの競合は今後ますます厳しさを増していきます。

他の鉄鋼メーカーも、勝ち組みになるために、状況に応じて連携、M&A、合併などの手段で早期に競争力を向上する必要があります。

また。「新日鉄住金」の動きは、大手企業同士のM&Aや合併を考える時の参考の一つになります。現在の異常な円高状況で、何社かの企業が海外事業・市場の開拓や強化のために海外企業の買収に積極的に動いています。

このM&Aを「新日鉄住金」と同じように上手く行うには、プロジェクトスタートする前の事前準備と、スタート後の進捗管理です。

事前の基本作業のポイントは以下の通りです。

1.合併・M&Aの目的・成果が明確であること。
2.目的・成果が関係者間で共有されること。
3.合併・M&Aのスケジュール(工程表)が明確になっていること。誰が何時までに何をやるのかを明確にすることが重要。
4.合併・M&Aが上手く行かないことが明確にった場合の撤退ルールを決めておき、相手側の了解が得られていること。など

スケジュール(工程表)の進捗管理は、上記3項の内容が決まっていればその進捗をきちんと行えば上手くいきます。
当然、予定外のことや予定通りに行かないことが多く発生します。その時に重要なことは、事前に基本的な対応策を決めておき、決定者に状況説明や対応策案などの情報がきちんと届いて早期な決定と行動が出来る様にしておくことです。

「新日鉄住金」の場合は上記必要事項が上手く機能していると考えます。この合併作業が終了するまで
今後の進展に注目していきます。

進捗に従ってブログ・コラムで書いていきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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