- 上田善隆
- オフィスゼンリュウ 代表
- 京都府
- 広告プランナー
対象:広告代理・制作
- 山藤 惠三
- (クリエイティブディレクター)
- 山藤 惠三
- (クリエイティブディレクター)
関西の拠点になる直営店を作ることになり、その店舗候補地を探していました。そのとき大阪市内のミナミの中心部で大型電器店が撤退した後の空きビルが見つかりました。ここは南海電車なんば駅の南口すぐそばにあり、しかも日本橋の電気街に通じる入り口にあたる角地で、6フロアまであるビルです。6階を事務所にして、5階は仏壇のあるモデルルームフロア、2階から4階までを仏壇展示フロア、1階を仏具や小型仏壇と新製品の展示フロアという構成にして、難波店と名付け、幅広く顧客の開拓を行うことになりました。こんなに広い現代仏壇だけのビルはとにかく初めてです。ビルまるごと現代仏壇なのです。
大阪地下鉄全車両に車額広告を出すことにしました。そして東京にも複数の直営店があり、さらに全国的にフランチャイズを募集するためにも、広告はこの難波店のオープン告知だけではなく、現代仏壇の知名度を上げる時期に来ていました。そこでテレビCMを作り幅広く販促することにしました。難波店のオープンがちょうど良いきっかけになったのです。
私が電通時代に作ったCM(数年前)がそのとき会長や社長の間で評判がよかったので、同様の考え方で絵コンテを描いてみました。前のCMは亡くなったおじいちゃんやおばあちゃんのお化け(テレビでは半透明で透けて見える)がイタリア製の仏壇を自慢するというもので、当時はちょっとした話題になり、週刊誌の広告批評に載ったこともありました。今回はそれをヒントにかわいい天使(半透明、人間には見えない)がお客様を店に誘導するというもの。(コンテを参照)。そしてお客様に「仏壇選びが楽しくなった」と言わせます。
この発想のヒントはこうです。ちょうど私が電通時代にかかわっていたアークアクターズスクールの第1期生に歌がうまい双子のタレントがいました。この二人をなんとかテレビに使えないものかと、スクールの校長から直接言われていました。メーカー現代仏壇に入って早々、見本市会場のイベントにて、そのステージに二人を使ったことがありました。一般的にタレントをTVCMで使う場合、新人でも年間契約するとその当時7~800万円、ちょっと大物になれば1000万円~3000万円はかかりさらに出演料が必要です。しかしこのタレントなら私の一存でギャラを決めることができます。このスクールの立ち上げよりずっと協力していたからです。
それからCM制作費もピンからキリまでありますが、普通広告代理店に頼むと1000万円~2000万円ほど請求されます。プロダクションに頼めばその10%~15%コストダウンできます。しかし私の場合はダイレクトに、CM演出家、プロデューサーを個人的に頼み、音楽は私が作曲しバンドを組んでいるスタッフと一緒に作りました。だからさらに大幅にコストダウンができました。こうして作ったCMは過去にもいくつかありました。(続く)
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