- 小宮 伸広
- brainchild-CareerConsultancy 代表
- 東京都
- キャリアカウンセラー
対象:転職・就職
- 中井 雅祥
- (求人とキャリアのコンサルタント)
- 清水 健太郎
- (キャリアカウンセラー)
絶対評価から相対評価へ
学生時代も高校受験や大学受験などがありました。
競争社会の中で少しでも良い環境を得る為の戦いがありました。
そして、その環境の中でいくつもの選択をしてきたと思います。
大学受験と就職活動を比較してみましょう。
大学受験においては、高校での成績(内申)及び自分の偏差値という指標を与えられます。
「どの大学を受験するか?」という選択はありますが、
絶対評価で算出された基準を持って、それを参考に選択を行う場合がほとんどでしょう。
もちろん、実力以上の大学を受験するチャレンジもあるでしょう。
予備校の模試でA~E判定という基準を出され、それを参考にしながら行うという事もあります。
就職活動はいかがでしょうか?
表向き・・・「大学名」での差別はありません。
つまり誰もが有名一流企業へエントリーする事も可能ですし、
そのエントリーするに際しては、自分がどのような立場にあるか?という基準はまったくありません。
つまり多くの場面で学生時代は絶対基準における何かしらの指標を与えられてきた学生が、
初めてまったく基準のない相対評価の争いを強いられるのが就職活動です。
そして、その相対評価の母体となるグループは全国55万人を超える(※)同学年の大学卒業生全員なのです。
今の自分がどういうレベルにあり、どのくらいのライバルがいて、どのレベルの企業なら内定もらえそうなのか?
そのような基本情報・基準値がまったくない競争が就職活動と言ってもいいでしょう。
そりゃ、怖くて当然ですよね・・・。
学生時代とまったく違う「社会人の評価基準」を理解すれば解決
前述のように、今までの概念は通用しません。
まずはその理解がスタートです。
残念ながら、現在までの「就職活動」というシステムにおいては、
学生でありながら、社会人の世界での評価基準を急に当てはめられます。
これが理解出来ない就活生は内定が取れないばかりか、
自己否定的な心理状態に陥るなど、負のスパイラルに陥ってしまう事もあります。
今まで通り頑張っているのに、
企業からのたった1通のメールで全てを否定されてしまうからです。
就職活動は今までとはまったく違う次元で評価が行われると覚えておきましょう。
では、何をどのように評価されるか?
これこそがまさに「相対評価」の世界です・・・が、
「相対評価」を行うのが「人」であるところがキーポイントです。
つまり、「あなた」がいて、「評価者」がいるという事です。
評価基準は「売上」であったり「業務効率」であったりもしますが、
さらには「評価者」の主観が入ります。
今までの学校のように学習=成績として、単純に数字で評価される世界ではありません。
時には「好きor嫌いという感情」が入ったり、「今後の期待値」が入ったりもします。
ある意味においては非常に複雑な評価制度なのです。
「評価基準」が「評価者」の主観により変動するのがその原因です。
つまり100人の評価者がいればあなたに対して100通りの評価が行われるのです。
そういった「評価者」を軸とした評価制度が就職活動においても適応されると考えましょう。
「評価者」は企業であり、人事採用担当者であり、面接官です。
つまり、「自分を知る事」と「相手を知る事」でしか、対策の取り様がありません。
「自分を知る事」=自己分析による適職探し
「相手を知る事」=企業分析により自分とのマッチング
往々にして就職活動で行われる作業は上記2点を軸としている事が多いのですが、
実はここに「評価者」の分析が見落とされているのです。
評価者である「企業」「人事採用担当」「面接官」が何を考え、何を求めているのか?
そしてその求めるものに対して、あなたがどういうアプローチをするのか?
これを的確に考える事で、就職活動としての対策だけではなく、
短期離職を避ける企業選びが出来るという事にもつながるのです。
(※:文部科学省「学校基本調査」による平成23年度3月卒業生数「55万5千人」より)
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