日本の政治の質が低い「根本的な理由」

原発事故後の対応でもわかるように、現在の日本の政治の質は低い・・ものすごく低い・・です。

その理由って何でしょうか？
・・・多くの人は政府や政権、そして政治家たちを非難します。

でも私は違うと考える。
「それ以前だ」と思うのです。

確かに対応は粗末で、信頼できない。

しかし、
◆ その政権を選んだのは誰か？
◆ 当時、与野党含めそういう候補者しかいなかったのはなぜか？
◆ 政治家は政治家になる前は何者だったか？

→ その政権を選んだのは国民です。
→ そういう候補者しかいなかったのは“候補者の候補者”である母体（国会議員）がそういう人たちの集まりだったからです。
→ 国会議員は国会議員になる前は・・当選するまでは・・「普通の人」でした。

つまり、
◆ 「単なる国民」が政治家を目指す。
◆ 「単なる国民」が政治家を選ぶ。
◆ その結果として「単なる国民」が“単なる国民”ではない「政治家」になる。

「普通の人」を「普通でない人」にした（当選させた）のは・・・。
すべての大本（おおもと）は「国民」すなわち「ひとりひとりの国民」です。

だから「日本の政治の質が低いということは、日本の国民の質が低いということなのではないか」と私は考えます。
そして「多くの人はなぜ政府や政治家など“他人”ばかりを非難するのだろう？」と思うのです。

（中沢努「日常を哲学する」から抜粋）

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