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日経記事;トヨタ,米フォードとHV共同開発で提携へ に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月23日付の日経新聞に、『トヨタ、米フォードとHV共同開発で提携へ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『トヨタ自動車と米フォード・モーターは22日、小型トラックと多目的スポーツ車(SUV)向けのハイブリッド車(HV)システムの共同開発で基本合意したと発表した。

2010年代中の実用化を目指す。次世代自動車向け情報サービス(テレマティックス)分野でも協力する。

米国で根強い需要がある小型トラックやSUV向けのHVシステムを共同開発することで開発や生産コストを抑えるとともに、激しさを増す米環境規制へ対応する。

両社は共同開発に関する覚書に調印、来年までの正式合意を予定している。トヨタが他社との共同開発でHVを実用化するのは初めて。

共同開発する新型HVシステムはまず後輪駆動の小型トラックに搭載される予定。積載やけん引などの性能を犠牲にすることなく、燃費を向上させる新型システムを共同で開発。

「顧客にとって手の届く価格で提供する」(フォードのデレック・キューザック・グループ副社長)ことを目指す。

米政府は先月、25年に自動車の燃費性能を1ガロンあたり54.5マイル(1リットルあたり約23キロメートル)前後と、現行の約2倍に高める新たな燃費規制案を発表している。

トヨタの内山田副社長は「新燃費規制は自動車メーカーにとって厳しい内容だが、米国ではトラックやSUVはなくてはならないもの。フォードとトヨタがこれまでの経験と技術を持ち寄って新しいHVシステムを開発することは二酸化炭素(CO2)排出量の削減に有効だと判断して協力することにした」と述べた。

トヨタは現在、グループのアイシン精機を通じてフォードに乗用車向けのHV基幹部品を供給している。フォードは現在、中型セダン「フュージョン」などにHVシステムを搭載して販売している。』


8月19日に、『車燃費、メーカーに24%改善義務 20年度までに経産・国交省原案、全車種平均で 』のタイトルで掲載されました日経記事に関してブログ・コラムを書きました。

日・米の両政府は、環境改善や省エネに対応するため、厳しい燃費規制を打ち出しています。欧州(EU)も同様に厳しい燃費規制を打ち出しています。

19日にも書きました通り、これらの燃費規制は国内の自動車メーカーにとって大きな追い風になります。高燃費技術は、国内メーカーのお家芸です。

高燃費のガソリンエンジン、HV、電気自動車(EV)、プラグインHV(PHV)、プラグインEV(PEV)などの分野で世界の最先端を走っています。

今回、トヨタがフォードと組んでHVシステムを小型トラックやSUV搭載に共同で動き始めた意義は大きく、トヨタのHVやPHV方式が米国で事実上のデファクトスタンダードになる可能性があります。

HVをさらに普及させるために、PHVの利用者数が増えることが必要条件の一つになります。PHVを増やすためには、充電設備の普及がポイントになります。

充電は、自宅や自社で充電出来るようにするために、プライベート用の充電インフラを整備することが重要です。また、完全放電に対する不安感を解消するため、自宅・自社外でのパブリックな充電インフラの整備も必要です。

これらの充電設備を安いコストで整備するには、電圧やコンセントの形状などを標準化することが大事です。
米国市場でトヨタとフォードが共同してこれらの充電設備に関して標準化活動を行えば、この方式がデファクトスタンダードになります。

また、ITと自動車を有機的に融合させた次世代自動車向け情報サービス(テレマティックス)分野でも共同で開発行為を行うことも意義があります。

このようなIT機器・システムの開発は、米国企業が得意としており、トヨタがフォードの力をうまく引き出して、短期間に且つ低コストで実行できる可能性があります。

何れにせよ、米国市場に国内メーカーのHV、PHV、EV、PEVを普及させるには、フォードのような米国メーカーと連携して共同で開発や市場開拓を行う方が効果的です。

米国メーカーが国内メーカーの高度技術を活用して事業を展開できるようにしつつ、国内メーカーも市場で実需という果実を刈り取るしたたかな連携が必要です。

HV、PHV、EV、PEVの全てに対応して、開発・設計・生産をメーカー1社で行うためには巨額の資金が必要であり、高いリスクを伴います。

巨大市場を新技術で成功させるためには、メーカー間の連携が必要不可欠な状況になっています。

EU市場も同じです。
欧州メーカーと連携しつつ、米国市場と同様にHV、PHV、EV、PEVを普及させるためのインフラ作りを行うことが肝要です。

厳しい燃費規制は国内メーカーに追い風となります。この追い風を最大限利用して、国内メーカーの事業が大きく飛躍することを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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