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日経記事;炭素繊維,需要拡大へ離陸 航空/風力など に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月22日付の日経新聞に、『炭素繊維、需要拡大へ「離陸」 航空・風力など』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は以下の通りです。

『日本企業が高い競争力を誇る先端素材、炭素繊維が離陸の時を迎えた。機体に本格採用した米ボーイングの航空機が秋に就航、風力発電など環境分野でも世界的に市場が立ち上がってきた。

強度が高く軽量という同繊維の次のターゲットは自動車。大量に採用されれば収益への貢献も大きいとみて、東レ、帝人など各社は低コストの加工技術などの開発に挑んでいる。

7月3日、羽田空港に初めて飛来したボーイングの新型中型旅客機「787ドリームライナー」。東レで炭素繊維事業を率いる大西盛行常務は「事業を始めて40周年の節目に「黒い飛行機」を飛ばす夢を実現できた」と感慨深げだった。

真黒な糸状の炭素繊維は鉄に比べて重さが4分の1だが、強度は10倍。1970年代から航空機に使われているが、用途は内装材で、重量は機体全体のわずか1%。787では胴体から主翼まで50%を占める。

軽量化により燃費が2割改善するため、中型機でも日本から欧州や米国本土へ直行便を飛ばせる。

航空機だけではない。

三菱レイヨンの大竹事業所(広島県大竹市)では6月下旬、年2700トンを生産できる大型の新ラインが動き始めた。「納入先はほとんどが風力発電。需要がどんどん伸びている」と話す。

「脱原発」にかじを切ったドイツでは、電力供給に占める風力など自然エネルギーの比率を2倍に高める法案が成立した。

三菱レイヨンは8月1日に同国で開発・マーケティング拠点を開き、膨らむ需要を取り込む。

炭素繊維の世界需要は2008年秋の金融危機で1割以上落ち込んだが、10年には持ち直し、約3万トンと15%増えた。今年以降は年率15~20%の成長が続くとの予測が多い。

東レは6月、13年1月の稼働を目指して工場を着工した韓国で、さらに将来の増産を見据えて東京ドーム約8個分の敷地を新たに取得した。「中国など需要が旺盛なアジア市場に向けた輸出の中核拠点とする」

炭素繊維はゴルフクラブのシャフト用途から立ち上がり、航空・環境分野に広がった。これまで需要は先進国が中心だったが、今後はアジアなど新興国にも広がる見通しだ。』


炭素繊維は、今まで東レや三菱レイヨン、帝人などの国内企業が中心となって開発・事業化を進めてきました。強度が高く軽量というこの繊維は、夢の素材の一つです。

普及に時間がかかっている理由は、価格の高さと加工の困難さでした。
価格は、販売量が増えれば安くなります。価格が高いから販売量が伸びない。販売量が伸びないから価格が高いという、悪循環に陥ってきました。

この悪循環を劇的に変える事態・必要性が出てきました。環境対応や省エネです。

航空機の場合、石油高の現状では省エネによる、運営コストの削減が至上命題になっています。実現するためには、軽量化が必要です。

軽量化と同時に強度の維持強化も考える必要があります。
炭素繊維がうってつけの素材として選ばれました。

航空機メーカーとの間では、販売価格に関し相当シビアな交渉があったと推測します。ボーイングの新型中型旅客機「787ドリームライナー」に採用された実績は非常に価値があります。

787ドリームライナーは、今後受注数量が大きく伸びることが予想されます。国内の炭素繊維メーカーは、これから大きな果実を楽しめる時期になりました。

今後の課題は、様々な加工技術の開発と低コスト化です。これが進むと、乗用車に採用されます。車も航空機と同様に、軽量化による省エネ対応です。

記事によると風力発電装置の素材にも積極的に使われるようになっているとのこと。
大型ブレードを支えるには、軽量高強度でしなりの少ない炭素繊維強化プラスチックが必要となるからです。

また、「こま」の原理で効率的にエネルギーを貯蔵する技術として注目されているフライホイールにも高速回転体の素材として炭素繊維強化プラスチックの採用が進んでいます。

燃料電池もその心臓部に炭素繊維材料を使っており、今後の普及に従って炭素繊維の需要が伸びることが期待されています。 

炭素繊維は、ほとんどが国内企業により供給されています。ようやく離陸期を迎えた炭素繊維事業について、更に技術革新を行いながら、世界市場を開拓することが期待できます。

国内産業を活性化するには、炭素繊維事業のように国内企業の圧倒的な技術力で海外企業との競争に勝ち残って新規需要を開拓していくのが一番有効な方法です。

どんな市場でも大きさに関係なく、他社に差異化できる圧倒的な技術力でナンバーワンのポジションを確保して市場開拓することが重要です。

これだと思った技術は磨きをかけてナンバーワンを目指す強い意志も大事ですね。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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