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日経記事;脱パソコン加速米IT主役交代HP事業分離へ に関する考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月20日付の日経新聞に、『「脱パソコン」加速、米ITの主役交代 HPが事業分離へ 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『インターネットに接続する機器で、パソコンが主役の座を降りつつある。パソコン世界最大手の米ヒューレット・パッカード(HP)は18日、事業の分離を検討すると発表した。

タブレット(多機能情報端末)やスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の普及で競争が激化し、収益性が低下しているためだ。マイクロソフト(MS)などパソコン時代を築いた他の主要企業も新たな道の模索を始めており、米IT業界で「脱パソコン」の動きが活発化しつつある、

「経済環境(の悪化)は消費者のパソコン購入に影を落としており、タブレットの影響も現実のものとなっている。つらい決断だ」。18日の電話会見で、HPのレオ・アボテカーCEOはパソコン事業の分離検討についてこう説明した。

HPのパソコン事業は2010年10月期の売上高が407億ドル(約3兆1200億円)に達する主力事業だが、売上高営業利益率は5%どまり。業界首位にもかかわらず、利益率が15%以上あるITサービスなどと比べるともうかりにくい事業となっていた。

分離が実現すれば、HPの収益改善に寄与する公算が大きい。売却や他社との事業統合により、大規模な業界再編につながるとの指摘もある。今春には韓国のサムスン電子による買収観測が一時浮上した。

HPのパソコン事業の売却額は1兆円規模とみられる。事業環境が厳しいうえ投資負担も重く、買い手が現れるかどうかは不透明。同社は分離の具体的な手法について「分社化など」と述べるにとどめ、詳細を明らかにしなかった。

HPに続く台湾などのパソコン関連メーカーも、明るいとはいえない。スマホなどとの競争激化や人件費の高騰で、利益率は低下基調にある。

HPの事業分離検討が伝わるとパソコンを取り巻く環境の厳しさが改めて意識されたこともあり、19日の株式市場では各社の株価が軒並み大きく下げている。。。

IDCによると4~6月期のパソコン世界出荷台数は前年同期比3%増の8441万台。伸び率は2ケタ増が続くアップルの「iPad」ばどタブレットやスマホを大幅に下回った。10年10~12月期にはスマホの世界出荷台数がパソコンを上回り、ネット接続機器の新旧交代が進む。

1981年に現在のパソコンの源流となっている「IBM-PC」を発売したIBMは、05年に同事業を中国のレノボグループに売却。ITサービスやソフトに経営資源を集中している。

MSは次期基本ソフト(OS)をパソコンだけでなく、タブレットでも使えるようにする。』


人の一生と同様に、ビジネスにも幼年期、青年期、壮年期、老年期があります。
パソコンは、1981年にIBMから出されたIBM-PCから始まります。今は2011年ですから、パソコン事業は30年の年月を重ねたことになります。

この30年間にIT業界は大きく変わりました。国内や欧米、主要アジア市場では、ブロードバンドや無線LANなどを当たり前のように使うことが出来るようになりました。

ビジネスや個人用途でのパソコンの使い方も変わりつつあります。
最近、急速にクラウド・データセンターが普及しています。これは、ブロードバンドにつながっていれば、クラウドに全ての情報やデータを保管しておけば、パソコンのハードディスクに保存しなくても必要な時に何時でも何処でも使えることになります。

Webサイトや電子メールなどの情報をみるだけであれば、重装備のパソコンを使う必要はなく、このニーズに対してネットブック型パソコンが登場し、一時期普及しました。

タブレット型パソコンやスマホは、上記目的にマッチした端末機器であるため、あっという間にネットブックを駆逐しました。
このネットブックの落ち込みがパソコン出荷台数の減少の要因の一つとなっています。

さて、IT接続機器市場をパソコン中心にみるか、タブレット型やスマホを加えてみるかで様子が異なります。

Webサイト上には多くのデータ・情報が掲載されており、毎日増えています。これらのデータ・情報は自然に生まれるのではなく、必ず情報発信者・創造者がいます。

従来のパソコンは、情報創造・発信から閲覧までの全ての用途に使われていました。ブロードバンド環境の充実と共に、情報閲覧の需要が急激に増え、タブレット型やスマホがその用途に使われています。

自身の経験で言いますと、タブレット型やスマホは情報創造・発信には不向きです。極めて使い勝手が悪いです。

情報創造・発信にはパソコンが適しています。色々なツールを使いこなす必要があり、一定性能以上のCPU,ハードディスク、OS、アプリソフトなどが装備されていて、キーボードやマウスが必要不可欠です。

今後もITを活用する人たちが増えていきますので、情報閲覧の需要は増えます。同時に、情報創造の需要も増えます。

パソコン使用者も、タブレット型やスマホ使用者も同時に増えていきます。また、同じ人がオフイスや自宅でパソコンで情報創造し、外でタブレット型やスマホで情報閲覧するわけです。

私は、ITが社会生活や事業活動の中でさらに使われていくとみています。パソコン、タブレット型やスマホ需要はさらに伸びていきます。

このようにみると、IT接続機器市場全体ではまだ青年期にあります。パソコン単独でみると、情報閲覧用途が減少しただけです。

このような事業環境下で勝ち残るには、アップルのように、MACノートブックからiPad、iPhoneなどのタブレット型やスマホの全ての商品群をもって相乗効果で事業を伸ばしていくのも一つのやり方です。

その観点からみますと、MSが次期OS(Windows8)をパソコンとタブレット型やスマホの両方に使えるようにするという戦略をとっているのもIT接続機器市場全体を意識しているためと考えられます。

国内のITベンダーは、世界のIT市場をどう把握して対応していくか再考する時期に来ています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

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