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日経記事;車燃費,メーカーに24%改善義務20年度までに関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月19日付の日経新聞に、『車燃費、メーカーに24%改善義務 20年度までに 経産・国交省原案、全車種平均で 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『経済産業省と国土交通省が2012年度をメドに導入する新たな自動車燃費基準の原案が18日、判明した。
燃費水準は20年度までに09年度実績比24.1%の改善を義務付ける。

同時に、メーカーごとに全車種の平均値を基準に燃費を規制する制度に変更する。各社が得意の車種で燃費改善を進めれば、基準をクリアできるようにする。
世界最高水準の燃費規制を掲げながら、メーカーの創意工夫を生かせるようにし、自動車産業全体の競争力強化につなげる狙いだ。

両省が19日にも原案を公表した。パブリックコメント(国民からの意見)を募集して最終案を固める。世界貿易機関(WTO)などと調整し、早ければ来年春から実施する。

新たな燃費基準では、ガソリン車で09年度に平均で1リットルあたり16.3キロメートル走行出来たのに対し、20年度は20.3キロメートル(推定)走れるようにする。

現行の15年度を目標とする基準でも、04年度の実績に比べて23.5%改善の目標を掲げている。燃費規制は省エネ法い基づいていても、基準を達成しないと罰金を科される場合もある。

原案によると新制度では、特定の重量区分で基準を達成できなくても、企業ごとに販売した自動車の燃費の平均値が基準を満たしていれば合格となる。

新制度は販売台数に応じた加重平均で算出するため、売れ筋の車種で燃費を改善すれな基準を満たしやすくなる。

現行の燃費規制は車両の重量に応じて乗用車を16段階に分け、それぞれに燃費規制を設定。メーカーはそれぞれの区分で燃費基準を満たす必要がある。

メーカーにとっては、重点的に燃費を改善する車種を戦略的に選ぶなどのインセンティブが働くことになる。得意とする車種に経営資源を集中させれば、技術革新にもつながりやすい。日本車の国際競争力を高めることにつながる。

燃費基準を企業や業界ごとの平均値で設ける同様の制度は、米国やEUが既に採用している。

燃費規制は1999年に導入した制度。温暖化ガス排出量の削減が急務になる中で、運輸部門の対策を進めるなどの観点から政府は規制を強化してきた。

今回は企業別に全車種の平均値に対して基準を設ける新制度を導入することで、一層の温暖化対策を進めると同時に、メーカー各社の技術開発を促す狙いもある。

新しい燃費規制は自動車各社の経営戦略にも影響を与えそうだ。体力の差が従来以上に鮮明になり、合従連衡が進む契機になる可能性もある。

燃費基準が世界最高水準に引き上げられる点については、ハイブリッド車や電気自動車など環境対応車の実用化で先行してる国内各社にとっては大きな制約にならない見通し。
海外生産・販売の比率が高い自動車では既に各社が世界基準を前提に開発を進めている。

ただ燃費規制をクリアするのに有利な環境対応車の品ぞろえや開発状況には各社で差が大きい。ハイブリッド車や電気自動車を持っていれば商品戦略の自由度が高まるが、これらの車種の開発には費用も時間もかかる。

競合会社から車両や基幹部品の供給を受けたり、共同開発に乗り出したりする動きがこれまで以上に活発になるとみられる。

国内市場の縮小や長引く円高で自動車各社の収益が圧迫される中、提携の呼び水になる可能性がある。』


国内自動車各社は、かってオイルショック後に米国導入された高燃費基準をクリヤーして、大きく売り上げを伸ばしました。特に、当時のホンダの独自技術開発は見事なものでした。

その時以降、高燃費は国内自動車各社のお家芸の一つになりました。今回、両省が2011年導入を目指す24%燃費改善義務は、更に国内自動車各社の技術開発を後押しします。

義務と言う必要性は、発明・改良の母になります。また、高燃費車に対する、日・欧・米市場での需要は高く必ず売れる状況になります。

どの国・地域も、環境対策だけでなく省エネ・省オイル対応車の需要は、今後飛躍的に伸びます。省エネ・省オイル対応では、トヨタ、ホンダ、日産、三菱などの国内自動車各社の対応は、海外メーカーの先を行っており、更に技術開発に磨きをかけて優位性を保てれば、大きな需要を確保できます。

自動車産業のすそ野は広く、この産業が伸びることは、国内経済の活性化を意味します。また、環境対応のかなめとなる部品の一つに、電池があります。

電池は、自動車だけでなく、今後のスマートグリッドなどを支える基幹部品です。既に、トヨタやパナソニックなどと言った、自動車各社と電機メーカーの協業により、より高性能・高機能な電池開発プロジェクトが進行しています。

環境対応・省エネ・省電力は、国内産業全体に関わることであり、電池はまさにその象徴的な基幹部品になります。

国内電機メーカーは、アジア勢に差を付けられつつありますが、環境対応・省エネ・省電力の分野では競争力があります。
上記電池などのように、環境対応・省エネ・省電力の関連分野に経営資源を集中して、自動車のように他の産業分野と共に、徹底的な差異化を考え・実行する必要があります。

既に、東芝、日立、パナソニックなどが経営方針の舵を切っています。これからの自動車メーカーと電機メーカーの協業成果が楽しみであり、期待しています。

もう一つ、両産業に加えて素材メーカーに期待したいのは、レアアース依存度の急激な低下実現です。現時点では、レアアースの生産量の90%くらいを中国が握っています。

貴重なレアアースを1国に依存することは好ましい状況ではなく、また、過去の事例からみますと、中国はレアアースの出荷量制限を政治的な駆け引きに使います。

レアアースの出荷量制限は、国内の自動車業界と電機業界などに大きな影響を与えますので、依存度を下げることは緊急かつ重要な課題です。

既にパナソニックや日立、TDK、素材メーカーなどが積極的に動いています。この動きをさらに加速化することを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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