55m2のマンションの間取り - コラム - 専門家プロファイル

高安 重一
有限会社アーキテクチャー・ラボ 代表取締役
東京都
建築家

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閲覧数順 2024年04月24日更新

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55m2のマンションの間取り

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マンションの一室をリフォーム「駒形ーM」が竣工する。
20日にクライアントのご厚意でオープンハウスを行う予定である。
55m2で5人家族が住むから一人あたりの面積は今までの経験でも一番小さい。
だからといって「小さいのに工夫して住んでます!」というような、
狭小住宅の驚きを自慢するつもりはない。

今回のリフォームの形式は、
仕事を始めて初めて手がけたマンションインテリアの「Storage Core House」と同じ、
中央にコアがあって、その周りをグルリと回れるプラン。
「Storage Core House」は95m2だから、コアのある住宅は必ずしも狭小住宅用とは言えない。

それでも今回の「駒形ーM」に中央コアの形式を適用したのは、グルグル回れるからである。
マンションは地面に接していないから、どうしても閉鎖的になる。
(戸建て住宅では出ようと思えば1階のどの窓からでも外に出られる)
そして一般には玄関を入って廊下を進んでいくと突き当たって引き返すしかない間取りである。
個室に入っても袋小路である。
ところがグルグル回れるプランは行き止まりがない。これが圧倒的に違いを生んでいる。

そして行き止まりがないだけではない。
A地点からB地点に行くのに、右回りか左回りか、ルートが二つ選べるのである。
一本道の退屈さと比べると「さてどちらに行こうか?」と考えている脳みそは活性化しているハズ。
街のなかで「コンビニに寄ってから駅に行こう」とか
「気分が良いから日当たりの良いところを通って行こう」とかいろいろ考えるのに似ている。

そして今回は天井全面を珪藻土で仕上げた。
天井は当然正面から(下から)太陽が当たったりしないので、
横からナメるように光があたってムラがあるように見える。
これは空のようなもんで光のあたり方で様相が変わって見える。
55m2だけど小さな街が出来上がったというのは言い過ぎかしら。

もちろん天井面はこの家で一番大きいから、
珪藻土が家全体の調湿をしてくれて今までよりも快適な空気になっている。

しかし小さいこの家に住むのには、やはりそれなりの覚悟がいる。
だからこの家が成立しているのはクライアントの意気込みのたまものなのである。

20日のオープンハウスは10時から17時ですが、ご興味ある方は下記までご連絡下さい。
ご案内いたします。
info(アットマーク)architecture-lab.com

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