日経記事;研究投資6%増、電力危機で新エネ重点 に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;研究投資6%増、電力危機で新エネ重点 に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 新規事業・事業拡大全般
情報・知識 ビジネス雑感

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月6日付の日経新聞に、 『研究投資6%増、電力危機で新エネ重点 ホンダや日産、三菱電機など2ケタ増 11年度本社調査』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は以下の通りです。
 
『東京電力福島第1原子力発電所の事故を発端とした電力危機で、企業が新エネルギー研究や省エネ(節電)技術の開発に積極投資する。

日本経済新聞社の調べによると、2011年度の研究開発費は主要240社で昨年度比6.1%増の10兆982億円。2年連続で増え、昨年度の伸び(5.0%増)よりも1.1ポイント上がった。ホンダや日産自動車、三菱電機など約3割の企業が2桁増になった。太陽光発電など技術革新が決め手となる市場が拡大するとみている。

研究開発費の伸びは売上高(今年度見通し)の増加率(3.1%)を上回る。「リーマン・ショック」の影響を受け10年ぶりに減少した09年度より前の水準に戻った。

研究開発費で2位のホンダが13.8%増(昨年度7.9%増)、4位の日産が15.2%増(同11.5%増)、16位の三菱電機が16.1%増(同12.9%増)と大幅に伸ばした。

ホンダ、日産は電気自動車やハイブリッド車、蓄電池に加え、電気自動車を転用した家庭用非常電源などの研究開発を強化する。三菱電機は発電効率の優れた太陽光発電や新エネ普及の基盤となる次世代送電網などを拡充する。

各社に今後、力を入れる研究テーマを聞くと、蓄電池など省エネが52.6%(複数回答)、太陽光発電など新エネが41.9%で、新素材(32.5%)やナノテクノロジー(超微細技術、28.2%)、半導体(11.7%)を上回った。

パナソニックは「投資の方向性が変わり、新エネ研究を強化しやすくなる」とし、太陽光発電のほか、次世代電力計や家庭用エネルギー管理システム関連の研究開発を推進する方針。

東芝はエネルギーと環境分野に注力する。中国の清華大学とビルの省エネ技術や鉄道、ハイブリッド自動車、水処理プロセスなどを共同研究する。

トヨタ自動車や日産、日立製作所などは、京都大学に6月完成した拠点で、今のリチウムイオン電池の性能を大きく上回る革新電池を開発する。電気自動車や家庭用電源に需要を見込む。

東日本大震災が研究開発活動に影響を及ぼすと回答した企業が6割強あった。うち65%が「原子力に頼らないエネルギーの研究が今後加速する」と答えた。
震災や原発事故を機に研究開発の流れが変わり、省エネや新エネでの技術革新が迫られ、日本企業の強みを生かせるとみている。

ただ、今夏のような電力不安が長引くと、研究開発を進めていく上でのリスクになると回答している企業も半数あった。エネルギー政策や原発の稼働が不透明で、研究開発現場の不安もうかがえる。』


上記記事の内容は、市場のニーズが新規技術・製品の開発を加速させることを端的に表しています。
脱原発になるかどうかは別として、国内のエネルギー源が多様化し、原発への依存度が下がることは間違いありません。

世界市場をみても、新興国中心に原発開発が進みますが、同時に再生エネルギー活用も活発化するとみています。
国内企業は、どのエネルギー源についても技術的優位性を持っており、今後、この優位性をさらに高め、世界市場で勝ち残っていくことが基本的な企業戦略となります。

研究開発投資の上位10社と重点分野は以下のようになります。

順位 社名     研究開発費(億円)重点分野例
1.トヨタ     7,600       電気自動車、ハイブリッド
2.ホンダ     5,500       ハイブリッド、燃料電池車           
3.パナソニック  5,400       太陽電池、蓄電池
4.ソニー     4,600       電池、ソフトウエア、新素材
5.日産自動車   4,600       電気自動車、ハイブリッド
6.日立製作所   4,200       次世代伝送網、鉄道
7.東芝      3,500       次世代伝送網、電池
8.キャノン    3,300       事業関連全般
9.武田薬品    3,000       糖尿病、肥満、がん
10.NTT                  2,700       次世代通信基盤

多くの製造企業が、太陽電池、蓄電池、電池、次世代伝送網、電気自動車、ハイブリッドなどの新エネルギーや環境関連技術に多額の研究投資を行います。

高性能化・高機能化・高耐久性だけでなくコストダウンなどにも力を注ぎ、海外勢との競合力の強化を図ることが重要です。

技術開発を国内企業が行い、事業化後の美味しいところを韓国・中国・台湾企業に持って行かれないように対応することが課題です。
テレビ用液晶パネルが良い事例です。

現在、台湾や中国の太陽電池パネルメーカーが、続々と国内市場に参入してきています。
これは、福島原発事故後に、再生エネルギーの需要が高まり、その中心装置としての太陽電池に対する需要が高まるとみられているためです。

彼らの売りは、低価格品です。

今後、パナソニックや東芝などと海外企業との競争は激化します。国内企業は国内市場で海外勢に負けないようにコスト競争力と商品力の強化に最大限の努力を行う必要があります。

競争は、結果として廉価版で高機能・高性能化の両方を実現する原動力になります。
スマートフォン市場でのiPhoneとAndroid系の戦いみたいなものです。

環境関連事業は、裾野が広いことと、巨大な世界市場と成長性を考えると、国内の主要産業の大きな柱の一つになります。
国内企業は、かって半導体や液晶パネルで海外勢に負けた過ちを繰り返してはいけません。

1社単独では開発投資と事業継続が難しい場合、日立と三菱重工の経営統合などのように、M&Aや合併或いは事業連携などの手法を多用して、柔軟にかつしなやかにオールジャパンで環境関連事業で世界市場で勝ち残るように対応することを期待します。

政府も関連企業がより事業展開しやすいように、規制緩和、投資・事業税の減税などの実施で応援することが重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁
  

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「情報・知識」のコラム

このコラムに類似したコラム

日経記事;"パナソニック,世界最高効率太陽電池,"考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2012/03/03 11:41)

日経記事;『省エネ技術開発,国が支援 太陽光発電/軽量素材』考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2011/06/02 08:26)

日経記事"電気自動車,省エネ 電力損失新部品で軽減"に関する考察 山本 雅暁 - 経営コンサルタント(2010/12/22 06:17)