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日経記事;産業構造 大転換期 日立/三菱重工統合協議に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月5日付の日経新聞に、『産業構造、大きな転換期 日立・三菱重工が統合協議』のタイトルで記事が掲載されました。

昨日、『日立・三菱重工 統合へ 13年に新会社、世界受注狙う』のタイトルで掲載されました日経記事について考えを、ブログ・コラムに書きました。

本日もこの経営統合に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本経済のエンジンである製造業で再編の号砲が鳴った。日立製作所と三菱重工業は将来の経営統合を視野に社会インフラなど主力事業の統合に向けた協議に入り、パナソニックは完全子会社化した三洋電機の白物家電部門を中国企業に売却する。
日本の製造業は歴史的な転換点を迎えた。

電機8社(準大手を含めれば12社)。三菱重工業など重工・重電専業が5社。自動車も8社(トラックを含めれば12社)。製造業を代表する電機、重工・重電、自動車業界で、日本の企業数は突出している。

表向きは12社だが自動車は再編が進んだ。他社から出資を受けていない「独立メーカー」はトヨタ自動車、ホンダの2社しかない。市場環境は厳しさを増しており資本提携からM&A(合併・買収)にいつ踏み込んでも不思議はない。鉄鋼では新日本製鉄と住友金属工業が合併を決めた。

一方、再編が遅れ戦後の業界地図がそのまま残ったのが電機だ。プラザ合意後の円高不況、バブル崩壊と危機は何度もあったが、各社が本格的な再編に踏み込まなかったのは「ある種の安心感があったから」(JPモルガン証券の和泉美治シニアアナリスト)。

安心の源は2つ。電力と通信だ。東京電力を筆頭に電力10社の設備投資はピークの1993年度、約4兆9000億円。NTTの設備投資はピークの98年度、約3兆円に達した。

東電やNTTに連なる重電・電機各社は、総額8兆円の市場を山分けすることでベースの利益を確保できた。半導体で韓国企業に敗れても、造船不況に見舞われても再編せずにすんだのは「2つの安心」に守られてきたからだ。

だが、もう「お守り」には頼れない。電力10社の2010年度の設備投資は約2兆1200億円。NTTは約1兆8700億円。総額4兆円に半減した。自由化で競争の海に放り込まれた東電やNTTに「ファミリー」を養うゆとりはない。

NTTはソフトバンクなどとの競争を勝ち抜くため、米メーカーの通信機器や韓国製の携帯電話端末をためらいなく扱うようになった。福島第1原発の事故で巨額の賠償責任を負った東電に気前のいい投資を期待できるはずもない。

日本の電機産業は戦後最大の危機を迎えた。だがこの危機は、電機・重工が戦後体制から抜け出すチャンスでもある。

「日本のIT(情報技術)を支えてきたのはNECでも富士通でもない。NTTなんですよ」。かつてNTTグループ会社の社長はこう言い切った。

「日の丸IT」の雄である富士通、NECもNTTから見れば下請け。NTTが規格を決め、NTTが投資する環境では、アップルやグーグルに対抗する自由な発想が生まれない。

「日本には技術はあるが市場がない」。海外でスマートグリッド(次世代送電網)の実験に乗り出す重電大手のトップは嘆く。

競争を拒む「電力10社体制」が崩れれば、国内に要素技術のすべてを持つ日本はスマートグリッドの先頭に立つ力がある。

原発事故にかき消されたが、海外には、甚大な被害を受けながら人身事故を防いだ鉄道や短時間で復旧した水道など日本のインフラ技術を再評価する声もある。

再編で国内の過当競争を抜け出し海外で戦う陣形を整えれば、日本の製造業はもう一度、世界で勝負できるはずだ。』


世界市場は急速にグローバル化しています。
新興国の台頭で、これらの地域に拠点を置く企業が力を付け、国内市場に積極的に参入しようとしています。同時に、新興国市場も拡大しており、新規事業機会を生み出しています。

今後、国内企業は常に世界をみて事業展開しないと勝ち残れなくなりつつあります。
国内市場のみで勝ち残ろうとしてもその可能性は低くなりつつあります。

この狭い国内市場に、電機企業8社が存在しています。
この8社の数自体が多いか少ないかは、事業展開の仕方によります。

8社が世界市場でメジャープレイヤーとして、勝ち残っていればその企業数が過剰だとの判断出来ません。
しかし、国内市場での状況や他国企業との競争状態を考えると、この数字は過剰と考えます。

狭い国内市場のみで勝負をせず世界市場で勝ち残っていくには、以下のことが必要です。

・世界的に成長する市場にいること、或いは、入ること(例えば、二酸化炭素や石油依存度削減を含む環境関連、自然再生エネルギー関連、発電・送電・蓄電まで含めたスマートグリッド、原子力発電など)

・他社に徹底的に差異化が可能な技術・商品・サービスを持つこと

・集中と選択を徹底的に行い、経営資源を自社の強みを最大化するように集中投資すること

・グローバルな事業展開を世界市場で出来るようにすること(大型投資が必要なため、経営規模の拡大は必要で、柔軟に経営統合やM&Aを行う)

・自社のコア事業分野の世界市場でのシェアをナンバーワンに持って行くこと(最低限、ナンバーツーのシェアを確保出来ること)

・意思決定を迅速に行い、自社の経営資源で不足している分野や機能は、M&Aや事業連携で早期に補うようにすること


今までの企業・事業活動の状況をみますと、合理的な競争が技術革新や新規市場の開拓を生みだして来ました。

政府は、規制緩和を行い、国内市場に競争原理を起こし、日本独自の商慣習を変革する動きを加速させる必要があります。
例えば、電力体制です。戦後の1951年から、国内に安定して良質な電力を供給するために、今の10地域電力会社制度は一定の貢献をしてきました。

しかしながら、各地域に独占的に電力を無競争で供給する体制は疲労を起こしており、今回の原発事故で幾つかの問題点を出しています。
この主要因の一つが無競争だと考えます。

電力供給に競争原理を取り入れて、国内に低コストで安定した電力供給網を構築できるように、民官一体となって動く必要があります。ここに大きな事業機会が生まれ、競争の結果良質なサービス提供が可能になります。

当然、世界市場展開にも大きなプラス作用となります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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