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対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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アメリカの政策のゴタゴタは、ここまで世界を脅かす
ものなのか・・・と、つくづく感じております。
今回、最悪のシナリオであるデフォルトは必ず回避されるとは思って
いましたが、結局、混乱が落ち着くまでに米国債の利回りは
どんどん上昇(価格は下落)し、金価格においても1トロイオンス
1,600ドルというとんでもない価格に跳ね上がりました。
さて、アメリカの混乱振りを書きはじめてしまうと、それだけで
終わってしまいそうなので、早速本題に入ります。
8月の住宅ローン金利が出揃いましたが、
結果は、軒並み下落となりました。
先月から続いている10年物国債利回りの下落を受け、各銀行は、
変動金利以外の固定金利商品を、全体的に0.05%程度下げました。
※今月の金利表ダウンロード → 「8月の銀行金利表」
これにより、
10年固定ローンでは、3.25%(横浜銀行)等の水準まで下がり、
フラット35では、最低金利は2.35%という低水準となりました。
皆さん、住宅ローンの金利は、ローン実行時の金利が適用になることは
ご存知かと思います。なので、この低金利の恩恵を受けられる方は、
今月中にローンが実行される方に限られます。
つまり、これはどういうことかと言うと、
8月中に引き渡される予定の不動産を購入する場合に、
今月の金利で住宅ローンを組めることになります。
さて、こういう金利が低い状況の下では、
物件の引渡しが延長してしまうと、ローンを組むお客様が、
金利が変わることで損害を蒙ってしまうケースがあったりします。
通常、物件の引渡し日は「月末」になっていることが多いです。
そして、業者は、期限内に間にあうように物件を完成させ、綺麗にし、
引渡しの準備を行います。
しかし、天候等が悪化し、工事が遅れている場合などは、ギリギリに
なってしまい、間にあわないケースも出てきます。
仮に、半月ほど遅れてしまったとします。
そして、運悪く、その月の金利が上昇していたとすると、
上昇した金利でローンを組むことになりますから、お客様としては、
余計に利息を支払うことになってしまうわけです。
もちろん、不動産仲介業者が間に入っていれば、
こうならないよう調整し、損害が出ないようにするのですが、
過去にこのようなトラブルが発生したケースはあると聞きます。
逆に、遅れたことによって金利が更に下がるのであれば、
お客様としても怪我の功名となるわけですが・・・。
ちなみに、9月の金利がどうなるかについてですが、
もう少し時間が経過しないと、なかなか予測は難しいです。
ですが、9月の金利を占うポイントはあると思いますので、
いくつか挙げておこうと思います。
※9月の金利動向を占うポイント
・アメリカ経済と財政問題の動向
・アメリカの信任が回復してくるかどうか
・8月中の、10年物国債利回りの動向
・ヨーロッパ諸国の財政問題調整への動き
・菅首相が退陣するかどうか
以上、金利への影響度が高いだろう順に書きましたが、
正直、日本国内の要因については、菅首相の問題か、またはCPIが
上昇するかどうか以外は、あまり金利に影響を及ぼす材料には
ならないような気がします。
もちろん、突発的に何か起これば別ですが。
以上、長々と書きましたが、
今年の夏は、不動産購入の大チャンスが到来したと言って
間違いないでしょう。
フラット35Sも9月末をもって締め切りになりますので、
皆さん、悔いの無い夏にしていただければと思います
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