- 江藤 繁
- 有限会社エストア 代表取締役社長
- エクステリアコーディネーター
対象:エクステリア・外構
- 久保田 優一
- (ガーデンデザイナー)
エクステリア アイテムの取付高さ<郵便受けポスト4>
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前回お話させていただきました家の壁にポスト口を取付けて、
室内で郵便物を受け取る方法ですが全ての家に対応出来るわけではなく、
門扉から玄関ドアまでの距離が長く、
通常では郵便配達員様や新聞配達員様が門扉付近にて投函作業が終了している場合には、
新たに玄関ドアまで投函作業をして頂くことは難しいのではと思います。
また、しっかりとした施工が施せないと風雨が強い日にはポスト口のシャッター部が、
風で開いてしまい室内に雨水を入れてしまう場合があることと、
投函口から室内の様子を伺えてしまう危険もあるのです。
ですから出来るだけ【郵便受けポスト】の設置場所を検討した上で、
最適な間取り設計も大切になるのです。
【郵便受けポスト】を取付けるだけで間取りを検討するなんてナンセンスだと、
思われるかも知れませんが、前回お話させて頂きました様に毎朝の郵便物の
取り出し作業が段差を乗り越えて行い、温度差の激しい状況となるのであれば、
当然バリアフリーの観点で言えば重要な案件と言って良いはずです。
「【郵便受けポスト】はだいたいこの辺りに設置しておきますね…。」と言う設計士がいたら、
「本当に私達の事を考えていますか?」と訪ねてみて下さい。
「ハイ!」と答えたら迷わず席を立って別の設計士を探しはじめて下さい。
家の外壁にポスト口をどうしても設置出来ない場合に次に良くあるパターンは玄関ドアの回りに、
壁付け郵便受けポストを設置するケースでしょう。
この時に、確認しておきたい事項は、
【郵便受けポスト】を玄関ドアが開く向きに合わせて設置することが出来るか?
【郵便受けポスト】から投函物を取り出す際に【郵便受けポスト】の扉の開き方向はどちらなのか?
取り出し高さは検討出来ているのか?
段差の有無は確認出来るのか?
室内に上がるには段差はどれほどあるのか?などです。
玄関ドアを開けた向こう側に【郵便受けポスト】を設置してしまうと、
投函物の取り出しが玄関ドアを出てから長い距離を歩かなければならなくなります。
出来れば玄関ドアを少し開ければ【郵便受けポスト】が見え
玄関ドアと逆向きの【郵便受けポスト】の扉を開きにて投函物を取ることが出来れば、
一連の作業は比較的簡単に行う事が出来ます。
簡単に言いますと、
玄関ドアを道路(外から)から見た場合、玄関ドアの取っ手がある方向に【郵便受けポスト】を設置し、
玄関ドアの開き方と逆の方向で開く【郵便受けポスト】であれば比較的簡単に取り出し作業を行えます。
逆に、
玄関ドアの取っ手と逆に【郵便受けポスト】を設置すると玄関ドアから確実に外に出て、
場合によっては一度玄関ドアを閉めて【郵便受けポスト】へ行き投函物を取り出し、
再び玄関ドアを開けて室内に入る事になるので“動線”を考慮に入れてもこうしたレイアウトは避けたいところです。
まだまだ続きます。
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