- 江藤 繁
- 有限会社エストア 代表取締役社長
- エクステリアコーディネーター
対象:エクステリア・外構
- 久保田 優一
- (ガーデンデザイナー)
震災後、住宅に対していろいろな報道が有りました。
例えば、
鉄筋コンクリート造の住宅が良い!とか、
多摩地域(東京都23区以外の地域)の方が人気が出てきた!とか、
今回の震災では日本の建築基準法で立てた家の被害は少なく済んだ!とか、
都内のマンションより郊外へ移る傾向がある!などなどです。
しかし、液状化現象が発生する地域に上記の要因を組み込んでみても、
あまり意味が無い様に感じますよね。
また、震災が発生し住宅が持ち堪えたとしても生活が出来ない状態になってしまえば、
これもあまり意味が無い事になります。
そこで最近の動向としては「震災に強く!省エネにも強い!!住宅」の様です。
では、震災に強い住宅とはどんな住宅でしょうか?
基本的には建築基準法に則った住宅と言えるでしょうが、
ただ地震に強い住宅であればそれで良いかも知れませんが、
津波の威力に立ち向かえる住宅とは今もって回答が
出せない難しい状況と言えるでしょう。
また、豪雨等や河の氾濫など水に対して強い住宅は
地域の対策が施された上での話となります。
その家だけを見て「これは震災に強い家だ!!」と言えるのは、
実際にその家が立つ土地、その地域の防災システムと
その地域の歴史を知ることが重要になるはずです。
ここで言う「震災に強い家」とは、
数分間続く地震の揺れに耐えるという意味になるのでしょうか?
であればこの度の震災で、
地震の揺れに耐えられた家がありながら避難し続けているのはどうしてでしょうか?
基本的な部分の捉え方が間違っていると、
震災後の住宅機能を損なった家を目の前にして愕然とすることになるでしょう。
今一度検討するならば『サバイバルが出来る住宅』を模索することです。
地震の揺れに対処することは当然ですが、
その後ライフラインが復旧するまで如何にその住宅で暮らし続けられるかが
「震災に強い家」と言えるのではないでしょうか。
ここからは少し震災にスポットを当てながらお話を進めていきたいと思います。
次回もお付き合い下さい。
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