「その捺印、危険です!」 - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

牛田 雅志
ブレインリンク・コンサルティング株式会社 
税理士
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「その捺印、危険です!」

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中小企業経営者のための内部統制実務シリーズ

実印の正しい使い方と保管方法をご存じですか。



 実印は、「印鑑証明書の添付が必要な書類」の捺印に使用するのが原則です。要は使用が制限される印鑑なのです。

 では、なぜそんなに制限されるのか?

 実印は重要な契約に使用されます。例えば、売買契約・保証書・借用書など自己の財産を守るために使用されます。

 この実印を不正使用されると、自己の資産を勝手に売却されたり他人の借入の保証人にされたり自己の財産を守ることができなくなります。また、その印影を元に印鑑を偽造し不正使用されることもあるので、その実印使用の書類保管まで気を使う必要がありあます。

 内部統制上は、まず実印の使用範囲と使用権限者を決め印鑑簿に明文化します。その使用に際しては、使用簿に捺印書類内容と捺印者を明記します。現物管理については、保管管理者を定め現物は金庫に保管します。使用頻度の低い場合は不正使用及び盗難リスクを減らすため銀行の貸金庫へ保管します。

 「そこまでやらなくても」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。内部統制の基本は、不正ができない仕組みを作ることです。実印ひとつとっても大きなリスクが隠れているのですよ。