あなたの会社は経営理念が浸透していない?! - 経営理念・社是・社訓 - 専門家プロファイル

福岡 浩
有限会社業務改善創研 代表取締役 業務改善コンサルタント
神奈川県
経営コンサルタント

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閲覧数順 2016年12月09日更新

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あなたの会社は経営理念が浸透していない?!

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6月5日に「ユニークでわかりやすい経営理念」というコラムを掲載したところ、1ヶ月で約100名の方に読んでいただいたようです。それだけ、経営理念に関心があるということなのでしょう。

社員、従業者全員が経営理念を理解し、それに基づいて業務を遂行することが理想でありながら、それが出来ていない会社はたくさんあります。経営理念と事業計画は策定したけれど、社長の机の引き出しの中にあるという中小企業も多いのではないでしょうか。経営者が自ら決めて策定した経営理念に基づいて経営にあたるのは当然ですが、社長ひとりで孤軍奮闘しても意味がありません。社員、従業者にも経営理念を理解させ、業務遂行の根拠や原点が明確化していることが必要です。しかし、現実はこれがなかなか出来ていないようです。

それでは、どうしたらよいのでしょうか。経営理念を浸透させる目的で、朝礼で必ず社員、従業者全員が経営理念を唱和するという会社がよくあります。私自身が勤務した会社でも毎回朝礼で唱和して経営理念を全員に浸透させようとしていました。結果として、その経営理念を丸暗記して、それで終わりです。経営理念が浸透するとはどういうことなのか、経営理念が理解され業務に反映さえるとはどういう状態なのか。朝礼で唱和してもあまり効果がないと、次に考えるのは、社員、従業者全員に「クレド」を持たせるようにします。「クレド」とは、会社の経営理念や社是などのかわりに会社の信条や社員としての行動規範、指針を簡単明瞭に記したカードのようなものです。確かに常に「クレド」を目にする機会があるので、一見浸透しそうな気がします。しかし、たびたび「クレド」を読む人と、仕舞ったきり余り読まない人がいると、理解、浸透にバラツキが生じます。

社内の壁に額入りの経営理念を掲示する、毎週一回朝礼で全員が経営理念を唱和する、全員に「クレド」を所持させる。これだけやれば、全員が経営理念を理解し浸透したと言えるのでしょうか。私は、これらにもう一つ加えることが重要だと思います。四つ目にやるべきことは、社員、従業者一人ひとりに次のように尋ねます。それもある日ある時突然に聞いてみます。「今週一週間で、あなたが当社の経営理念に沿って行った業務について説明してください」という質問ですが、もう少し具体的に言えば、「この一週間で、あなたが当社の経営理念である『顧客満足の向上に努める』ということができたと思える業務上の事例を報告してください」と。

これで、当人に経営理念が理解できているかどうかを判断することもできます。また、常に上長から上述の問いかけがあると意識していれば、経営理念に掲げられた内容を一字一句記憶している状態から、その文言を理解し実践するよう努める行動に変わります。その結果、経営理念が全員に理解され、業務遂行に欠かせない大切な行動規範として根付いたことになります。

さて、以前コラムで私がもっとユニークだと申し上げた経営理念は、『伊豆とともに生きる』(伊豆急行・社是)でした。地域社会に貢献する意思を明確に表し、経営資源が地域社会そのものであることがはっきりしています。社員は「伊豆とともに生きる」ことを求められているのです。私の想像ですが、恐らく朝礼で唱和することもなく、「クレド」を所持することもなく、ただひたすら「伊豆とともに生きる」ことを実践するだけなのでしょう。

経営理念によく見かけるのは、「地域社会に貢献する企業であること」という旨の名文を掲げる会社があります。その会社の社員は一体どんなことをして地域社会に貢献しているのでしょうか。時々、無性にその会社の社員に聞いてみたくなります。ある不動産会社の店舗の前を通りかかった時に、店先の歩道を広範囲に掃除している社員がいました。「御苦労さまです。」と、私が声をかけると、「仕事ですから・・・・」という答えが返ってきました。一瞬、可笑しいと思いますが、後でよくよく考えてみると、やはり違和感がある返事だったと思いました。社長から命じられた仕事として歩道の掃除をしているから、「仕事ですから・・・・」となるのでしょう。本来なら、「いつもお世話になっている地域の皆様のために少しでもお役に立ちたいので・・・・」という答えが返ってくるだろうと期待します。これは、経営者が社員に対して店先の歩道を掃除する意味や目的を十分に説明していないからであり、「毎朝、掃除しておきなさい。」という業務命令として言い渡しただけだったのでしょう。

経営理念や社是などは、その会社の社員、従業者の行動規範となるものだから、これを理解させ、浸透させた会社でなければなりません。それが経営者の重要な仕事でもあります。

あなたの会社は経営理念が浸透している状態ですか。

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