日経記事;コニカミノルタLED照明参入 薄型で差異化 に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;コニカミノルタLED照明参入 薄型で差異化 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月8日付の日経新聞に、『コニカミノルタ、LED照明器具に参入 薄型で差異化』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『コニカミノルタホールディングスは2011年中に発光ダイオード(LED)の照明器具事業に参入する。
カメラ事業で培った光学技術と組み合わせることで薄型の形状を実現、差異化を図る。

量産に向けて今後3年間で合計約30億円を投資。現在ほぼゼロのLED関連事業の売上高を、光学部品もあわせて15年に500億円の事業に育てる。

光学部品を手がける全額出資子会社のコニカミノルタオプト(東京都八王子市)が持つ中国の工場で量産する。
ハウスメーカーや建材メーカーなどへ、住宅に設置する照明器具として納入するほか、量販店での販売も検討する。

LEDの光を効率的に拡散して広げる導光板と呼ぶ部品を開発。照明器具に導光板を組み込むことで、薄型で省エネ性能に優れた照明器具を実現した。

使わない場合にはロールスクリーンのように丸めて収納できるのが特長。天井や室内のドアなどに組み込む照明器具も開発した。

コニカミルノタはLEDの次世代と目される有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)照明の事業化を検討している。
しかしコストを大幅に引き下げられる量産技術の確立に3年はかかるとみている。このためまずLED照明を商品化し、照明市場を開拓する必要があると判断した。

LED照明は消費電力量が従来の白熱電球に比べて5分の1以下で、長寿命なのが特長。
これまで価格が4000円前後と高価なため需要は限定的だったが、中韓勢の参入で1000円を切る安価な製品も登場、需要が拡大している。

調査会社のGfKジャパン(東京・中野)によれば、6月の家電量販店の販売データで、電球の全販売個数に占めるLED電球の割合は43.5%。月間で初めて白熱電球を抜いた。
野村総合研究所は15年の市場規模は10年比3.9倍の96億2500万ドル(約7800億円)と試算する。

市場拡大を見据え、総合電機大手のパナソニックや東芝に加え、照明専業メーカーもLED照明事業を強化している。中韓勢も相次いで参入しており、市場での競争は激化している。』


コニカミノルタは、薄型の形状を実現する技術で差異化を図ることが出来るとし、LED市場への参入を決めたようです。

LED市場は、世界レベルで考えますと、大きな成長余地があります。
販売数量が増えるに従って、販売価格も下がってきています。特に、韓国や中国メーカーの参入後、販売価格は急速に下がって来ました。

従来の白熱電球の明るさでみますと、40~60ワットくらすのものは、1000円台から2000円台まで下がっており、このことが販売数量の急激な増加に拍車をかけています。

照明器具は、生活インフラの一つです。
国内では、東芝やパナソニックなどの大手家電メーカーや照明専業メーカーが市場を握っています。

価格の安さと信頼性・長寿命性のバランスの良さで、国内市場でシェアを確保しています。
韓国・中国メーカーの参入で、国内販売価格はさらに下がることが予想されます。従来の白熱電球100ワットクラスの明るさのLED電球の価格が2000円台になると、更に普及が進みます。

コニカミノルタが、成長市場にあるが多くの競合他社が既に参入しているLED市場で勝ち残っていくためには下記の課題をクリアする必要があります。

1.東芝やパナソニックおよび照明専業メーカーと同じように、価格の安さと信頼性・長寿命性のバランスの良さを打ち出して、顧客の信頼を獲得できるか。

2.韓国・中国メーカーの安値攻勢にどう対応するのか。
東芝やパナソニックは、国内市場では一定の信頼を顧客から得ていますので、韓国・中国メーカーには負けませんが、世界市場で戦うには価格が勝負になりますので、今後大幅な値下げが必要になるとみています。

高信頼性や長期耐久性のみで、どの地域・国でも韓国・中国メーカーと差異化が出来ないと考えています。
特に新興国では、安さが普及のポイントになりますので、国内メーカーがどこまで安いLED照明製品を出せるかが世界市場での勝敗を分けます。


このような事業環境下で、コニカミノルタが新規参入する場合、単に薄型化での差異化をポイントにして勝者になれる可能性は低いとみています。
世界市場で勝者になるためには、薄型化に加えて上記二つの課題を解決し、実行する必要があります。

韓国・中国メーカーの実力が向上していますので、どこまで実力を発揮できるか今後のコニカミノルタの動きに注目していきます。

コニカミノルタの場合、有機ELを次世代の照明器具として位置づけ、ここで勝負するために先ずLED市場に参入して照明事業に習熟する戦略であることも記事に書かれています。

ポストLEDとしては、有機ELやFEL(Field Emission Lamp:平面発光ランプ)も候補として取り上げられています。
有機EL一本でいくか、FELのような他の選択肢も含めて検討し、十分な事前準備を行って新規市場で一気に勝負を行う方法もありです。

中小企業にとって今後のコニカミノルタの動きは参考になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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