日経記事;新潮社/講談社/学研,新刊書すべて電子化 に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;新潮社/講談社/学研,新刊書すべて電子化 に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 新規事業・事業拡大全般
情報・知識 ビジネス雑感

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月3日付の日経新聞に、『新潮社・講談社・学研、新刊書すべて電子化 月400点以上、書籍離れに歯止め 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『新潮社、講談社、学研ホールディングスの3社は今後発刊する新刊書をすべて電子化することを決めた。新潮社は今年2月に出版した新刊を8月に電子化して配信を始める。

講談社や学研ホールディングスも作家との交渉に入った。3社合計で月に400点以上が電子化される見通し。インターネット利用者を取り込んで書籍離れに歯止めをかける。

各社とも電子書籍の価格は紙の7~8割ほどに設定する計画。新潮社は紙の書籍への影響を考えてまずは半年遅れで電子化するが「同時刊行や電子先行なども視野に入れる」(同社)。月に約30点ほどを販売する。

講談社は2012年夏めどに単行本やコミックなどの新刊書籍をすべて電子化する。
同社は平均して月300点ほど新刊書籍を出している。電子化するタイミングは作品や作家ごとに決める。雑誌も電子化し、今秋には女性誌「VOCE」の電子版を発行する。

学研ホールディングスも新刊をすべて電子化する方針で、作家との交渉を進めている。実現すれば月100点弱を出すことになる。

集英社や小学館も書籍の電子化に取り組んでいるが、全ての新刊を電子化するのは大手では現時点で新潮社など3社だけ。

昨年から今年にかけて、国内ではソニーの「リーダーストア」、シャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブの「ツタヤガラパゴス」など電子書籍が閲覧できる配信サイトが続々と登場している。

出版各社は原則として、すべての配信サイト・携帯端末に電子書籍を提供する考えだが、現状では規格の違いから、講談社がツタヤガラパゴスに配信できないなど一部に制限がある。

出版科学研究所によると紙の出版物の販売金額は10年まで6年連続で縮小している。出版社は電子書籍で新たな読者を掘り起こし書籍事業の活性化を目指す。』


国内の出版社がいよいよ、電子書籍事業を本格的に始める状況になりつつあります。
今まで様子見をしていたようですが、電子書籍の動きは加速度がつきつつあります。

アメリカでは、2010年の主要出版社87社の書籍売上高(教科書や学術書除く)は53億500万ドル(約4300億円)に成長。
紙の本の売上高は48億6400万ドルと前年比で5%減少したものの、電子書籍が同2.6倍の4億4100万ドルに急増しました。

この結果、電子書籍を扱わない既存の書店チェーンは事業機会を失いつつあり、売却先をさがすなどの事態になっています。
これは、アマゾンのキンドルやアップルのiPhone/iPadなどの高級携帯端末が普及して、電子書籍のプラットフォームが急速に拡大したことによります。

勿論、電子書籍の普及を後押ししているのは、紙の書籍に比較しての使いやすさや、購入単価の安さなどがあります。

紙の書籍の場合、外出先で読む場合、全ての本を持って行く必要がありますが、電子書籍の場合、電子端末に取り込むか、インタネット環境でクラウドから読むことが可能で、利便性が非常に高まります。

また、電子端末の機能も向上し、画面上の文字が非常にきれいに映し出され、製品によっては紙媒体より読みやすくなりつつあります。

電子書籍のもう一つの利点は、古い本でも読みたい時にすぐに読めることです。
紙の場合、絶版になった書籍は、古本屋で探すしか方法がありませんでした。

本を愛する人たちにとっては古本屋で自分の欲しい書籍を探すわくわく感はありますが、そうでない人には不便なことです。

講談社は6月14日、五木寛之氏の個人全集「五木寛之ノベリスク」をiPhone/iPad用アプリ、Androidアプリ、電子書籍で7月より配信開始すると発表しました。

五木氏は6月14日の記者会見で、「短編の中で、とくに自分が愛着があり、ぜひ読んでもらいたいと思う本が次々に絶版になっていく。書店に行って並んでいる本は、自分の全作品の2%くらいではないかと思う。全作品の7割くらいが廃刊になっている。以前は図書館に1冊あれば、破れたり汚れたりしても補修して読んでもらえたが、いまは図書館でも変色したりすると廃棄されて、図書館からも消えていく。自分の愛着のある作品が消えていくというのが一番つらいことなんです」と述べています。

まさにこの五木氏のポイントが、電子書籍普及の意義であり、読者が増えている要因の一つです。

紙の書籍の保存には限界がありますが、電子書籍は無限です。
図書館が電子書籍化を進めれば、図書館自体がクラウドの役割を担います。

今、国会図書館が保存している紙の書籍の電子化を進めています。
全ての書籍が電子化されれば、国民はネットがつながる環境から、パソコンや携帯電子端末からいながらにして電子書籍を読むことが可能になり、私のように仕事柄、各種調査に資料検索している人間には便利な環境になります。

是非、国会図書館にはこの電子化プロジェクトを早期に完了し、国民が何時でも何処でも電子書籍を読める環境を作ってもらうことを期待しています。

電子書籍の普及には、著作権問題や、電子書籍のファイルフォーマットの標準化などの課題もありますが、一旦動き出した事業は加速度をつけて普及・拡大していきます。

最終顧客のニーズや利便性を考えながら業界・企業が動いていくと、クラウドなどとの相乗効果で大きな需要が生まれます。

この事業で勝ち残り組に入りたい企業は、積極的に自社の強みを持って参入すべきです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「情報・知識」のコラム

このコラムに類似したコラム