日経記事;主力機エンジン開発参画 炭素繊維を活用 に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;主力機エンジン開発参画 炭素繊維を活用 に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月19日付の日経新聞に、『主力機エンジン開発参画 炭素繊維を活用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

 『IHI、三菱重工業、川崎重工業の3社が、欧州エアバスの小型航空機用エンジンの国際共同開発に参加する。
2016年に商業運航を始める最量販機種の次期モデル向けで、開発費は1000億円規模。日本3社が提供する軽量・高強度の炭素繊維複合材料の技術を民間機エンジンに初めて本格採用する。

巨額の資金と高度な技術を必要とする航空機開発は国際共同開発の流れが加速しており、日本勢は強みを持つ素材技術を武器に存在感を高める。

開発を主導する米エンジンメーカーのプラット・アンド・ホイットニー(P&W)、独MTUと最終調整に入った。
経済産業省系の財団法人、日本航空機エンジン協会(東京・港)を窓口に米欧メーカーと開発費の分担比率や技術提供の範囲を詰めている。

エンジンはエアバスが開発中の120人から180人乗りの小型旅客機「A320neo」に搭載する。国内線や短距離の国際線に使い、先進国だけでなく新興国でも需要が増えている。エアバスは今後15年で4000機の受注を見込み、エンジン販売・整備だけで1兆円超の売り上げになるとされる。

日本側はIHIなどが研究開発してきた炭素繊維の採用を提案し、米欧側も大筋で合意した。

アクリル繊維などからつくる炭素繊維は東レなどの日本企業が世界シェアの7割を握る。これを樹脂と混ぜ合わせて焼き固め、複合材料とする。エンジンに空気を取り込む回転翼部分とその周辺への採用を想定している。

航空機エンジンの部材はチタンが主流だが、炭素繊維を使えば軽量化ができ、燃費性能を1割程度高めることが可能とされる。硬度も高く、飛行中の鳥の吸い込みなどにも耐えられる。

米ボーイングやエアバスは主翼など機体には炭素繊維複合材料を採用済み。
より高い水準の耐熱性や耐衝撃性を要求されるエンジンに使うことで、技術水準が一段と高まり、自動車や高速鉄道などでも採用が広がる可能性がある。

日本政府は幅広い産業での利用が見込めるとして、炭素繊維複合材料の開発支援を続けてきた。
今回の国際共同開発への参加も「日本のお家芸の技術が世界で生きる」(経産省)と後押しする考え。
部品などに加工する際に手作業が多く、加工にかかる時間が長い点などが課題だが、商業化に向けて生産量が増えればコスト削減などが進みそうだ。』


この記事は、国内メーカーの実力が向上し、航空機の心臓部であるエンジン開発に参加できるようになったことを意味しています。

日本は敗戦後、自力での航空機開発をほとんど出来ず、わずかにプロペラ機のYS11を開発した程度でした。
国内メーカーの実力向上と共に、翼などの部品を分担できるようになって来ました。

今回の提携は、さらに踏み込んだ形となり、主要部品であるエンジン開発に参加することになります。

エンジン開発に参加できる意義は大きく、国内メーカーは炭素繊維技術にさらに磨きをかけられると共に、エンジンに関するノウハウを蓄積出来ます。

将来、オールジャパンで商業航空機開発も出来る可能性があります。

国内メーカーが得意とする素材製品も応用範囲が拡大し、欧州エアバスだけでなく米国機航空機メーカー向けにも供給できる可能性も高まり、大きな需要増が見込まれます。
記事によると、欧州エアバス向け4000機分で1兆円の売上になります。

今後の航空機開発は、巨額の資金と高度技術を要するため、1社単独で行うことは難しく、このエンジン開発が成功すれば、米航空機製造会社との協業も出て来ます。

さらに、車や鉄道車両などで使われるようになると、製造コストも下がり、色々な分野で使われるようになりますので、普及が進むポジティブスパイラルに入ります。

この炭素繊維素材を使いますと、軽量化が可能になりますので、省エネ効果が期待できますので価格が下がれば世界的な需要増につながります。

日本のお家芸の一つである素材技術に磨きをかけ、販売数量を増やして価格を下げ世界中の乗用車や鉄道などで使われるようになることを期待します。

この炭層繊維技術は、政府が開発の後押しをしてきました。官民の協業が成功要因の一つと考えます。
今後も、他の成長期待分野で政府が効果的なバックアップを行い、オールジャパンの技術・製品で世界に貢献しながら売上を稼ぐスキームが必要です。
炭素繊維技術開発は、ひな型の一つになります。

今回の航空機エンジン開発の成功を希望します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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