現地確認の際の着目点 - 企業のコンプライアンス - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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対象:企業法務

尾上 雅典
(行政書士)
小竹 広光
(行政書士)

閲覧数順 2016年12月03日更新

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現地確認の際の着目点

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廃棄物管理の基礎知識 排出事業者の責任

6月10日に配信したメールマガジンを転載します。



今回は、現地確認の際の具体的な着目点を、委託する処理業者ごとに解説します。



まずは、中間処理業者を訪問した場合から


中間処理を委託する場合に考えられるリスクは2つあります。


第1に、中間処理業者自身が不適正処理を行うリスク
第2に、中間処理後に他の処理業者が不適正処理を行うリスク


このうち、第1のリスクの場合はそれほど発生頻度は高くありませんでした。
今までのところは・・・

最近に入り、中間処理業者による不法投棄の報道が増えているため、現地確認によって、信頼できる中間処理業者かどうかを見極めることが重要になりま
した。


第2のリスクは、排出事業者と契約関係が無い当事者に関するものですので、漫然と処理現場を見学するだけでは、危険性を見抜くことは困難です。


第1と第2のリスクに対処するために見るべきポイントはたくさんありますが、比較的わかりやすいポイントを2つだけ挙げるとすると

・廃棄物処理施設の稼働状況
・廃棄物保管場所での廃棄物の滞留状況  となります。


処理施設が動いていないのに、搬出車両がバンバン出ていっているということは・・・


委託された中間処理をせずに、廃棄物の横流し(再委託)をしているということです。


廃棄物の保管状況が危機的になっているということは、これまた不法投棄や再委託につながりやすい状態であり、排出事業者との委託契約を軽視している証拠でもあります。


上記の2点のどちらか1つでも見受けられれば、その中間処理業者の信頼性はかなり低いと言わざるを得ません。


1つじゃなく、両方共があてはまったら?


遅かれ早かれ、廃棄物処理法違反で逮捕されるか、行政処分を受けることになるでしょう。



次は、収集運搬業者のケースです。


収集運搬委託契約の大部分は、積替え保管なしの、排出場所から中間処理業者までの直送便となります。


このような直送便のみをしている収集運搬業者の処理状況を確認するためには、「現地」自体が存在しないため、マニフェストの返送状況を確認しておけば十分です。


しかしながら、直送便ではなく、積替え保管有りの収集運搬業者の場合には、中間処理業者の場合と同様、現地確認を励行しておきましょう。


そして、マニフェストの運用手順や管理状況も必ず質問しましょう。


なぜ、積替え保管有りの収集運搬業者には、マニフェストの運用状況について質問するべきなのか?


それは、マニフェストの運用手順を誤解している積替え保管業者が多いからです。


具体的に説明すると
積替え保管業者は、収集運搬工程の一翼を担っているだけですので、排出事業者として、マニフェストの交付者になることは有り得ません。


ここを勘違いして、委託された廃棄物の分別などをした後は、積替え保管業者が自由に廃棄物の搬出先を決定できる と誤解をしている企業が本当に多いのです。


積替え保管業者は、積替え保管の過程で有価物を抜き取ることが認められていますが、有価物抜き取り後に残った廃棄物は、排出事業者との契約に従って指定された中間処理業者まで運搬することが必要です。


いわば、有価物ではない廃棄物の運搬先については、積替え保管業者の意思を介在させることはできないのです。


このような誤解をしている積替え保管業者であっても、なぜか排出事業者には、D票やE票がちゃんと返ってくることが多いのです。


マニフェストの七不思議です(笑)。


もちろん、これは廃棄物処理法違反(虚偽記載)になりますので、注意深くチェックをしておきたいポイントです。