- 敷浪 一哉
- 有限会社シキナミカズヤ建築研究所
- 建築家
対象:住宅設計・構造
異業種交流会とは、ロータリークラブとかライオンズクラブとか、といえばわかりやすいだろうか。ビジネスマン同士が仲良くなる場、みないなもの。しかし、あくまでもビジネスを通じて知り合うということは、ビジネス的なメリットを奪い合う醜さが見え隠れしていることも事実であろう。実際に既存の異業種交流会は「お互いの売り上げアップにつなげよう!」という主旨を声高々にやっているものがほとんどだと思われる。
さて、僕らが始めた異業種交流会は、ハタから見ればただの友達付き合いに見えるかもしれない。「人間と人間の信頼関係を深める」ということを主眼にしているからだ。そのためにはプライベートな部分でお互い深く入り込めなければならない。上っ面の付き合いでは、本当の人間関係は築けない、という考えがあるからだ。
ビジネスとプライベートは別物、という考え方はある。取引先と個人的に親交を深めることを禁止している場合もある。収賄などに繋がるおそれがあるからだろう。
しかし、それ以上にビジネスに対して後ろめたさがあるのではないだろうか。つまり、ビジネスとは、いかに相手を陥れて、型に嵌めて、それでお金を回収するか、みたいな。
そういう感覚で仕事をしている人には無理だろう。この会はお互い親友になろうということがメインなのだから。しかし、幼馴染や学生時代の友人と違うところは、そこに昔話はない。
前向きな未来を語り合うことができる。そして、皆経営者もしくはその予備軍。世間に背を向けているものは一人もいない。これからのことをお互いに語り合い、そして、深い信頼のもとにお互いの仕事を助け合う。