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日経記事;『蓄電が変える 自然エネ活用 柔軟に』 に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月9日付の日経新聞に、『(蓄電が変える)自然エネ活用 柔軟に震災契機に家庭も注目』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、太陽光や風力など自然エネルギーに期待が集まっている。だが自然エネルギーは出力が小さく、供給が不安定になりがちという弱点を抱える。

そこで安定利用のカギを握る手段として急浮上してきたのが蓄電池。電気をためて使う技術が電力会社主導の供給の仕組みを変える可能性を秘めている。

「太陽光発電システムを導入しておいて良かった。」(八千代松陰高校)教員らは胸をなで下ろした。
原発事故後の計画停電で近所の店舗や家庭が混乱するなか、同校では証明や水道用ポンプなどの設備が稼動を続けた。

同校が川崎重工業から太陽光発電システムを導入したのは、地球環境教育に効果的との狙いだった。だが震災後、思わぬ実力を発揮したのが太陽光発電とセットで導入した蓄電池だ。

敷地内の建物の地下には一般家庭なら半月近く電力を賄える約150キロワット時のニッケル水素電池が据え付けられている。太陽光発電による電気を蓄電池にため、日没後も供給が途絶えなかった。

震災と原発事故は日本の社会にエネルギー需給構造の抜本的な見直しを迫っている。基幹電源に位置づけてきた原発の前提条件は大きく崩れた。

菅首相は「2020年代の早い時期に自然エネルギーを発電量の20%に引き上げ、1000万戸に太陽光パネルを設置する」とぶち上げた。

太陽光や風力は天候まかせで供給は不安定になりがち。電気は利用者が必要量を一定の出力で受け取るのが原則だ。

自然エネルギー普及には出力の過不足を調整する「中継役」が欠かせず、切り札となる蓄電池に家庭も目を向け始めた。

「80万円近くからの商品が2カ月足らずで200台も売れるとは」。家電量販店のヤマダ電機の販売担当者は驚きを隠さない。
環境ベンチャー、エンジンパワー(千葉県木更津市)の家庭用蓄電池を4月に販売を開始。家電製品としては異例の高価格だが、停電時の非常用電源としてのほか、太陽光発電と組み合わせて買い求める顧客が相次いでいる。

大和ハウス工業やシャープが出資する定置型蓄電池最大手のエリーパワー(東京品川)は家庭用蓄電池需要の急増を受け、法人向けに限定していたリチウムイオン蓄電池を今秋から家庭向けにも売り出す。「工場の新設を検討しなければ」。吉田社長は対応を急ぐ。

電気自動車(EV)も「走る蓄電池」といsて注目されている。日産自動車は年内にもEVの「リーフ」に住宅に電気を送る機能を追加し、こうしたニーズに応える。

自然エネルギーと蓄電池の普及がもたらすのは身近で電気を作り、使う分散型電源社会だ。遠隔地の大型発電所から送電線を使って電気を家庭や企業に送る既存の電力システムの対極にある。

調査会社の富士経済によれば大型蓄電池装置の世界市場は10年で6400億円。車載用がけん引し16年には2兆1000億円まで増える。

「責任ある事業者による発電と送電の一体運用で品質を確保することが不可欠だ」。電力会社は発送電分離の議論でこう反対してきた。

蓄電技術が導く新しい電気の使い方は、電力会社だけが送電の安定を保つことができるという"神話”を突き崩す可能性がある。』


上記記事は、ニーズが需要を起こす典型例です。
電力供給量不足から来る計画停電や節電の必要性は、発電・送電の仕組みを根本的に変えようとしています。

現在の原発が、大型地震に対して安全とは言い切れない状況であることが判明しました。原発事故には「想定外」はありえません。
従いまして、どのような事態にも安全が確認できない原発は、将来使えない事態が起こりつつあります。

現在、国内の発電量の20%以上を原発に依存しています。この依存度を急に減らすことは難しいとしても、今後原発を新規に建設することは現実的ではありません。

このような状況下では、自然エネルギーを効率よく取り込んで、発電・送電・蓄電することが重要になります。しかも、そこに巨大な市場が生まれます。

ドイツは、最近全ての稼働中の原発を停止すると発表しました。
自然エネルギーを使った電気供給システム需要が急激に立ち上がる可能性が非常に高くなります。

国内メーカーは、太陽光、風力、地熱、海上などの発電装置、より効率的に送電できる送電装置、そして蓄電池の全ての分野に参加できる実力を持っています。

どの装置も課題は製造コストの引き下げです。
LED電球は、メーカーの努力により、製造コストが下がり、販売数量が増えてさらに販売価格が下がるポジティブスパイラルに入りつつあります。

太陽光発電や蓄電池もその兆候が見えるようになってきました。
市場ニーズは技術革新を起こし、低コスト化・低価格化を促します。

世界市場での需要も大きく、国内メーカーは業界をリードできる可能性があり、積極的な開発投資を期待します。

特にEVを含めた蓄電池の開発が重要です。
現在のリチウムイオン電池のコストは、1キロワット時当たり10万~20万円。インバーターなどの周辺設備を含めれば家庭用蓄電池の価格は1台100万円を超えるとのこと。

普及させるには、現在の1/5程度まで引き下げることが重要です。

また、EVの普及もキーになります。EVに使われる蓄電池は高性能です。日産が考えているようにプラグインや家庭に給電する機能がつけば、EVの電池が家庭用蓄電池として使えます。

EVで使い終わった蓄電池を家庭用に再使用するリサイクルシステムの普及も大事です。
知恵と工夫で効果的な発電・給電・蓄電のトータルシステムを作って、世界市場で事業展開することが、次世代の新規事業につながります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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