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日経記事;電気製品安全基準緩和 454品目を10分類に に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月24日付の日経新聞に、『電気製品の安全基準緩和 経産省方針 454品目を10分類に 開発の自由度高める 』のタイトルで記事が掲載されました。
 
本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『経済産業省は個別の電気製品ごとに構造や材料を細かく定めた安全基準を大幅に簡素化する。
450を超える品目を10分類ほどに集約した上で、最低限満たさなくてはいけない性能だけを規定する。

企業は自己責任で安全確保の方法を決めることが可能になる。製品づくりの制約を海外並みに減らすことで、企業の独創的な商品開発を後押しする。
ただ安全性を自ら判断する部分が増えるため、従来より企業の責任は重くなる。

31日の産業構造審議会(経産省の諮問機関)で現在の安全基準を見直す方針を確認。2013年をめどに電気用品安全法の政省令を改正する。

同法は各種の電気製品454品目を対象に、部品と部品の間に置く絶縁体の種類や形状などまで細かく指定している。たとえば冷蔵庫では「1分間に1000ボルトの電圧に耐える」などの技術基準を想定している。

今回の見直しでは、まず分類を「家庭用調理器具」「ランプ」など10程度に集約。その上で「漏電しない」「高齢者に配慮する」など安全確保に必要な性能の基準だけを定める。
この基準をきちんと満たせば、安全確保の手段は問われないようにする。

現在の細かい安全基準は企業の自由な技術開発を妨げている面がある。新素材や技術が開発されても、安全基準に適合していなければ製品に使うことができなかったからだ。

新制度では「発火しない」などの基準を満たしていれば、新素材などをすぐに製品に投入できることになる。

日本独自の細かい規制は安産確保には有効だが、対応負担が重い。欧州や韓国などは簡素なしくみで、企業の創意工夫を後押ししている。

グローバル展開する企業にとっては、国際制度との調和が高まれば、それぞれの基準に適した製品を開発する手間が軽減される。

現在の安全基準づくりは機動性を欠く側面もある。今は企業が新製品を開発すればそれに対する安全基準を一からつくる必要がある。新基準ではそうした新製品にもあらかじめ安全基準かかっていることになる。

経産省は、ライターなどを規制する「消費生活製品安全法」、ガスコンロなどを対象にした「ガス事業法」、ふろがまなどの「液化石油ガス保安法」の3法も同じように見直す方針だ。

今回の改正はこれまでの安全基準の考え方を抜本的に見直す内容。経産省では、新安全基準の企業や消費者への周知徹底を図るため、政省令改正後、施行までは1年程度時間をあける予定だ。』


今回の安全基準見直しは、安全性確保の仕方を各企業の独自性に任せることを意味しています。今まで細かく規制してきたやり方を抜本的に変えることになり、国内企業には朗報となります。

安全性を確保する・担保する観点からは、政府が設計のやり方まで細かく定め、公的な評価・認証機関が厳密に規制内容への適合について評価・検証し、当該期間の承認を取れないと、製造・出荷できない方が良いことになります。

しかし、多くの国内企業は海外市場でも事業活動を行っており、安全性確保のための必要以上に細かな規制・基準は競争力確保の妨げになります。

勿論、大前提は各企業が自己責任できちんと安全性確保を行うことです。以前に食品業界であった偽装表示はもってのほかです。

自己責任が前提での規制違反や偽装表示した企業は、社会的責任を果たさない組織体として社会的な懲罰を受け、市場から撤退させる必要があります。
顧客から相手にされなくなり、企業存続が難しくなり場合が多いと考えます。

企業の自己責任とはそのような意味です。

政府が細かな規制を止め、各企業の自主性に任せる判断をしたことは、今まで細かな規制・規則で縛って来た企業を「大人扱い」して、自主裁量の度合いを大きくする方向に変更することであり、大いに歓迎します。

この観点から欧州(EU)の状況を見ますと、また異なった点が出て来ます。

EUが導入しているのはCEマークです。

CEマークは、一般的に次のように理解されます。

・CEマークは、商品がすべてのEU加盟国の基準を満たすものに付けられるマークで、EU地域で販売する際には取得が必要となります。

・EU本部は、事業者が商品を輸入する場合や輸入した機械を導入する場合などにおいて、CEマークが信頼の証となると捉えています。

・対象となる全商品はマークを付けなければならず、CEマーク使用の許可には商品が所定の基準を充たしているという証拠の文書化が必要です。

・CEマークの特徴は、企業が独自に自己責任で評価・検証して、行うことです。勿論、文書化を外部の検査機関などに委託して行うこともできますが、費用や時間がかかることから、各企業が独自に行うことが一般的になっています。

国内の安全基準規制と大きく異なる点は、政府や公的機関に依頼しないで、自ら評価・検証しOKになった製品にCEマークを付けていることです。

全てを自己責任で行える分、各企業の責任は大きくなります。
安全・安心確保に対する各企業の力量が問われることになります。

私は、中小製造企業の海外展開支援の一環として、安全規格コンサルタントの方と協業してCEマーク取得支援しています。多くの企業は、真剣に技術対応を行って自己責任でCEマーク取得を実行しています。

このような「大人の企業」が国内には数多くいますので、日本の政府もEUと同様に評価・検証まで全て自己責任で行える規制方法も取れるのではないでしょうか。

行政及び企業のコスト削減にもつながると考えます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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