日経記事;『経営の視点;世界で勝ち残るM&A』に関する考察 - M&A - 専門家プロファイル

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日経記事;『経営の視点;世界で勝ち残るM&A』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月23日付の日経新聞に、『経営の視点;世界で勝ち残るM&A』のタイトルで記事が掲載されました。
本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『世界でわずか100人程度のコミュニティ(村)だという。スマートグリッドについて、深い情報を共有し、産業としての確立を競う人々の人脈だ。

米欧のIT企業や電機メーカーの幹部がいれば、投資銀行、ベンチャーキャピタルの関係者もいる。
いずれにしてもかなりの専門知識や資金面での権限がないと相手にされない村のようだ。

東芝は幹部の一人がこの村に受け入れられ、情報を得た。そして村の住民の何人かが狙っていたとされるランディス・ギアを先週、手に入れた。
スイスにあるスマートメーターの世界最大手企業だ。

スマートグリッドの市場は20年後に3千兆円を超すとの調査会社の予測がある。一見どういうことかはわかりにくいが、専門家の話を聞くと一つの可能性が見えてくる。

電力の世界にもパソコンで起きたインターネット革命級の変化が起きそう、ということだ。

中心に座るのがスマートメーター。企業や個人など需要家側と供給者側を通信網で結び、様々な情報がそこに集まってくる。
ランディス・ギアは現在、世界シェアが36%。世界標準に最も近い位置に付ける。

こうした戦いは、もっと挑んでいくべきだ。日本は1990年代のネット革命であっという間に米国に主導権を奪われてしまい、反省点を幾つも残した。
ハードの販売に偏った経営モデル、硬直的な組織、意思決定の遅さ。。。

今回、注目できるのは過去の失敗を意識した点だ。
「情報が集まる場所」を買うということは、ネット革命で言えば、インテルが握ったMPUやマイクロソフトのOS、グーグルの検索エンジンを日本で握るということだ。

強い日本企業で連合を組むのも今までと違う。ランディス・ギアには買収が完了した後、電池分野に強い電機メーカーやプラグインハイブリッド車を持つ自動車メーカーが出資する。総力戦で世界に挑む体制を目指すという。

そんな日本企業の勢いを事前に察知してか、米国のジョン・ルース駐日大使は2月に「日米イノベーション(技術革新)対話」という会合を出身校のスタンフォード大学で開いた。

参加企業は、日本が東芝、トヨタ自動車、パナソニック。米側はIBM、シスコシステムズ、GEだった。
日本の本気度や実力のほどを探る狙いもあっただろう。

だがGEなども加わった入札では、東芝が競り勝った。
日本は大震災で痛手を受けたが、企業は「有事」から「平時」へとモード転換しつつあることを印象づけた効果もあったはずだ。

日本企業が歩き出した姿は、先週、もうひとつあった。
スイス企業を1兆円超で買収すると発表した武田薬品だ。長谷川社長は「グローバル化とダイバーシティ(多様性)、イノベーションの3条件を整え、21世紀型の勝者を目指す」と語った。

ゲームメーカーを目指そうとの動きは明るい材料だ。日本には技術がある。ゴールを決め、戦略を練れば希望の種はいくつもある。』


私は、上記日経記事の見方に賛成・同意します。

今回の大震災と大震災後の原発事故や電力供給量不足は、日本にとって大きな不幸でしたが、国内状況を冷静に見直す機会を与えてくれました。

今まで疑わなかった前提がその通りでないことを教えてくれました。

1000年に一度と言われる大地震ですが、今回の震災は地震規模の大きさもさることながら、その後に来ました大津波が被害をより深刻化しました。
しかし、この規模の津波は明治の初めに起こったことが記録されており、その地域では語り継がれてきたと言うことです。

原発に関しては、「想定外」という言葉は禁句です。
一旦事故が起こると、人の命や生活に重大な影響があるからです。

東電は事故当初「想定外」という言葉を使っていました。明治初期の大津波は約150年ほど前に起こったことであり、決して1000年に一度の事故ではありません。
従って「想定外」の事態ではありません。

東電や他の電力会社は、今まで国内の電気供給は安定して行っているので、スマートグリッドは必要ないとの姿勢を貫いてきたと聞いています。

それが事実だとすると、今回の電力供給量不足は、大きな状況変化を日本にもたらします。

限られた電力供給量のもとで、安定した生活を行い、経済発展を続けるには、原子力や化石燃料にだけに頼らない発電方法、より効率の良い電気供給網(電気抵抗ゼロで大量の電流を送れる超電導ケーブル)、蓄電池、省エネ機器及びこれらを全て統括・制御するスマートグリッドなどが必要になります。

これらの技術・製品は、国内だけでなく世界市場でも必要なものです。
しかも大きな成長が見込める市場です。

今回の東芝の果敢な英断は日本にとってもとても重要な意味・意義があります。
ここにトヨタやパナソニックなどの有力企業が共同で参入し、ALL Japan体制で世界市場で勝ち残る体制が構築可能になります。

これらの事業にすそ野は広く、ITなどの関連分野の実力向上にも大きく貢献します。

世界市場で圧倒的な力を短期間に持つための手段として、勝者連合の形のM&Aはとても有効です。
今回の東芝の買い物は高価ですが、今後の経営にとても有効な会社を手に入れたことになります。

しかも、このM&Aに賛同した有力企業が資本参加しますので、大きなパートナーと共に、新規市場を開拓できる機会を得たことになります。

武田薬品も新興国市場を一気に開拓するためにスイスの大手製薬会社を買収しました。
共通することは、世界市場で勝者連合の形となるM&Aであることです。

以前にも書きましたが、他企業がM&Aを行う時のひな型になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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