フランスの春のケーキ フレジエ - 洋菓子・和菓子 - 専門家プロファイル

塚本 有紀
フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
大阪府
料理講師

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対象:料理・クッキング

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閲覧数順 2024年04月19日更新

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フランスの春のケーキ フレジエ

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フランスで春になるとお菓子屋さんのウインドーにいっせいに並ぶのは、フレジエFraisierです。

フレジエとは、いちごfraiseを使ったケーキのことです。サイドはいちごの美しい断面が見えるようになっています。 ジェノワーズ(共立てのスポンジ)2枚の間に、バタークリームをはさみ、いちごを並べます。スポンジはしっかりめに焼くので、シロップもかなりたっぷりと。ケーキの上面は色をつけたマジパンを載せるか、あるいはイタリアンメレンゲで覆いバーナーをかけて焦がします。ちょっと甘いのですが、よく合います。バタークリームは本当はおいしいのだと、このとき本当に初めて知りました。

フランスのいちごは総じて日本のものほど甘くはありませんが、香りが高く、酸味がしっかりしています。割とがっしりしていて強いので、ケーキにはさんで押してもびくともしません。

パリの学校にいたとき。フレジエの授業でスポンジにクリームといちごを置き、もう一枚スポンジをのせると、 「押しなさい、もっと、もっと!」 とシェフが何度も言っていたものでした。 (えぇぇ、そんなに押したら、いちごがぐじゅぐじゅになるんじゃ・・・) なんて思いましたが、ちっとも潰れていませんでした。

フランスのいちごの旬は5月頃でしょうか、本来の露地物のいちごがでてくる初夏です。ペリゴール産がマルシェに並びます。 おいしい品種はマラ・デ・ボワmara des boisやセンガセンガナsengasengana、ガリゲットgaliguetteなど。いつだったかの夏マラ・デ・ボワがフォーションには1キロ23ユーロで並んでいました。マルシェに比べたらとても高いのですが、でも格別においしいものです。マラ・デ・ボワの時期は5月から10月。もし旅行で行かれるのなら、ぜひ探してみてください。

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