- 新谷 康二郎
- Crisp Drum School
- 東京都
- 音楽講師
対象:楽器レッスン
ドラマーは椅子に座って演奏します。
一部、立って叩く人もいますが、ほぼ間違いなく椅子に座った状態で演奏します。
そのため、椅子にどのように座るか、ということはとても大事なことです。
まずは「高さ」です。
ドラムの椅子は高さ調節が可能です。
めいいっぱい高くすると、その人の身長によっては、すぐ立てるくらいの高さになります。
逆にめいいっぱい低くすると、膝よりも低いくらいになります。
高さの好みというのがあると思うので、「この高さじゃないといけない」ということはありません。
ただし、大体ここが標準、というところがわかれば、そこを基準に自分の好みを見つけやすいのではとおもいます。
標準的な椅子の高さは、立った状態の、自分の「膝小僧」の高さで決めます。
「膝小僧」の上側の高さあたりに椅子の高さを合わせると、座ったときに膝の高さがモモよりもすこしだけ下がったような形になります。
この辺りを基準にしてみてください。
大事なのは演奏の際に「快適かどうか」なので、高さについては自分の感覚に従うほうがよいと思います。
また、ドラム経験を積んでいくに従い、高さの好みは変わっていくこともよくあります。
人によっては、日毎に変わることもあるでしょう。
体調に左右される、という人もいます。
高さについては好みでよい、と書きましたが、次に高さによって影響のありそうな問題について書きましょう。
まず、座り位置。
深く腰掛ける。
あるいは、浅く腰掛ける。
どちらがいいでしょうか?
一般的に、ドラム椅子は丸い座面をしています。
中には自転車のサドルのようになっているものもありますが。
自転車型は、その形に合わせて腰掛けることができますが、丸い座面の椅子は、いかようにも腰掛けることができそうです。
しかし、高い椅子に対して、深く腰掛けると、なんだかモモの裏側が圧迫されるような感じがしませんか?
高い椅子に座るなら、浅く腰掛けたほうがよさそうですね。
ドラムは足も使いますから、できるだけ自由に動かせるようにしておくためにも、浅く腰掛けることをオススメします。
低い椅子が好みの場合は、深く腰掛けてもあまりその問題がないかもしれませんが。
また、この高さをどうするかによって、バスドラムとの距離にも影響を与えます。
極端な話、立ってペダルを踏むなら、自分の真下にペダルがあるようになりますね。
それだけバスドラムに対して近くなるはずです。
なので、高い椅子に座る場合は近めで、モモが地面と平行になるくらいの高さの椅子に座ったときが、もっともバスドラムから遠くなるということになります。
ということは、椅子の高さを決めると、次にバスドラムとの距離がきまり(同時に左足を乗せるハイハットスタンドもですが)、そこから全体のセッティングが決まり始める、というふうに繋がっていきます。
私がドラムセットを組む場合は、かならず、
1、椅子の高さ
2、ペダルの位置
3、スネアドラムの位置
という順番で決めます。
椅子についてはほかにもいろいろな考察ポイントがありますが、基本的には、「快適かどうか」を考えながら解決していくことができると思います。
最近はいろいろな椅子が販売されているので、そういったものを見比べるのも楽しいですね。
四角いものや、足の付け根が圧迫されないように前側が斜めにカットされたもの、
背もたれ付き、メッシュ素材、固めの座面からフカフカなもの、
ヒョウ柄のものなどなど…。
快適な座り心地というのは集中して長く演奏する、練習する上でも大事なことです。
自分の快適ポイントを見つけてみましょう!!
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