- 奥山 裕生
- 奥山裕生設計事務所 主宰
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
「修繕積立金からわかること」
「マンションは管理を買え!」とよく言われます。
チラシからでも、マンションの管理状態を推測することが可能です。
そのポイントは、「修繕積立金」の金額。
マンションの販売価格は安ければ安いほど嬉しいものですが、
「修繕積立金」だけは、安いからと言って喜んではいけません。
むしろ、高い方が安全です。
私は、この修繕積立金が高い物件、
月額12,000円~18,000円(築15年を想定)を目安として、
マンションを探しました。
まず、修繕積立金とは、
マンションの共用部分の修繕工事を行うために、
毎月、管理組合に納めて積み立てておくお金のことを言います。
新築の場合、修繕積立金は5,000~6,000円前後に設定されている
場合が多いようです。
実際には、その金額ではマンションの修繕をしていくことは困難なのですが、
マンションを売り出すことを考えると、安く設定しておく方が
売りやすいということなのでしょう。
その後、修繕積立金を値上げするかどうかは、
入居者で構成する管理組合の手に委ねられます。
つまり、修繕積立金が築年数とともに、
値上げされているマンションは、住民の管理意識が高く、
適正な修繕計画が行なわれている可能性が高いと言えます。
逆に築年数の割に、修繕積立金が安いマンションは、
住民の管理意識が低く、修繕計画すら建てられていない可能性があります。
修繕積立金の適正な相場としては、
築10年で10,000円以上、築15年で12,000円以上、
築20年で15,000円以上と言ったところでしょうか。
マンションのチラシを見て内覧を希望する前に、
是非、修繕積立金をチェックしてみて下さい。
無駄足が省けるはずです。
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