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日経記事;『太陽熱発電10社連携 海外市場開拓』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月11日付の日経新聞に、『太陽熱発電で10社連携 三井造船など海外市場開拓』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『産業界で自然エネルギーを利用した発電システムの普及・拡大を目指す動きが広がっている。東京電力福島第1原子力発電所の事故で原発事業に逆風が吹くなか、三井造船やJFEエンジニアリングなど太陽熱発電プラント関連企業約10社が連携、海外市場の開拓に乗り出す。丸紅は国内で小水力発電の能力を増強する。

経済産業省や日本経団連などでつくる官民連携組織「世界省エネルギー等ビジネス推進協議会(JASE―W)」の中に、4月中にも太陽熱発電プラント営業の専門部署を新設する。
三井造船とJFEエンジニアリングに加え、エンジニアリングのノウハウを持つ日揮と千代田化工建設、横河電機なども参加する。

新部署は日本の太陽熱発電技術を情報発信するほか、2011年度中にも中東などで事業可能性調査に乗り出し、その後、実証プロジェクトの実施や商用プラントの受注を目指す。

複数企業がコンソーシアムを組んで共同受注を目指すことも検討する。

福島第一原発の事故で、国内企業の原発プラントの輸出は難しくなる可能性がある。プラントメーカー各社は新たな輸出製品を育成する必要があるが、世界の太陽熱発電プラント建設では独シーメンスやスペイン・アクシオナなどの欧州勢が先行。日本勢による海外での大型商用プラントの稼働実績はほとんどない。

各社は海外での営業活動や、日本政府からの金融支援獲得などに、主要企業が連携することが得策と判断した。

調査会社の富士経済によると、太陽熱発電システムの世界市場は10年で3000億円の見込み。

[注;太陽熱発電;日経記事より抜粋]
太陽熱を使って生み出した高温の蒸気でタービンを回す発電方式。化石燃料を使わず発電時に二酸化炭素を排出しない、環境負荷の少ない次世代エネルギーとして注目されている。
太陽光発電に比べて発電効率が高く、南欧や中東、北米などでは、大型商用発電所の建設が多数計画されている。』


日本では、太陽熱発電は注目されていません。

効率的な発電には、日照時間の長い広大な安い土地や海域により大型の設備を建設することが有効であるためです。アメリカやオーストラリアや中国やサウジアラビアといった乾燥した未利用の広大な土地がある国々での活用が有効とされ、記事にありますように多くの建設が計画されています。

日本のように、狭い国土で平地が少ないところでは、効果的ではなく現在まで関心は低くなっています。
1981年に香川県三豊郡仁尾町(現・三豊市)で実験が行われましたが、期待した成果は得られませんでした。それ以来日本では大規模太陽熱発電の実験は実施されていませんでしたが、2010年には東京工業大学が山梨県に実験設備を建設する計画を発表しました。国内では30年ぶりとのこと。


原発には、想定外の事故があってはいけません。
1000年に一度の大地震であれ、大津波であれ、想定外の事故に遭遇して放射能漏れに対する的確な対応が出来ないことは、絶対にあってはならないことです。

電力会社や原子力製造会社は、今後「想定外の事故」と言う言葉は禁句にすべきです。

原子力は、大容量の発電供給能力があり、二酸化炭素を出さないクリーンエネルギー源として注目され、東芝や日立は積極的に投資してきました。

当面、どんな災害にも耐えうる原発システムが開発されるまで、つまりリスクが完全に0になることが確認されるまで、新規原発設置は無いと見ています。

同時に、経済を維持発展させるためには電気エネルギーは必要です。
省電力・省力化や節電で電気消費量を抑える努力をしながら、石油のような化石燃料に頼らないで発電する仕組みを早期に立ち上げる必要があります。

水力、風力、地熱、太陽光発電は、既存システムとしてありますので、それらの施設からの発電量を最大化させる努力を行いながら、他の選択肢も考えることが重要です。

上記の太陽熱発電も事業性が見込めるなら選択肢の一つとして考えるべきです。
確かに、広大な土地が必要になるなど、日本には不向きのシステムなような気がします。

海の上に作るアイデアもあるようです。
台風や津波の影響を最小限にして、事業性が見込めるなら積極的に行う価値はあります。

建設や運営ノウハウなどの蓄積が必要なため、記事中にある10社連合で海外事業を行い、太陽熱発電に関する実績を積み上げることは大事です。

必要は新規技術と新規ノウハウを生みます。
国内企業の英知を集めて、早期に国内でも事業化検討が開始されることを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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