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日経記事;新日鉄/住金が合併を仮申請 公取委に提出に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月19日付の日経新聞に、『新日鉄・住金が合併を仮申請 公取委に提出 被災でも予定通り 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『2012年10月の合併を目指す新日本製鉄と住友金属工業は18日、公正取引委員会へ合併審査の仮申請書を提出した。
公取委と意見交換をしながら最終的な申請書類をまとめあげ、4月にも正式に申請する。
今秋にも合併可否の判断を得たい考えだ。11日に発生した東日本大震災で両社の製鉄所は大きな被害を受けたが、合併へ向けた手続きは予定通りに進める。

提出したのは合併申請の原案(ドラフト)で、自動車向けなどに使われる代表的な薄板、熱延鋼板など品目別に、両社のシェアや売上金額を合算した数値を記載した。
両社の合併比率などには触れていない。

今回の手続きは必要な書類がしっかりそろっているかを申請前に確認するのが目的。実質的な審査だった「事前相談」とは位置づけが違う。

日経の調べでは熱延鋼板の場合、09年の国内シェアは新日鉄が39.8%、住金は9.7%で合計では49.6%になる。今後、輸入品のシェア拡大や、両社が合併しても鋼材の値上げにつながらない根拠を示す補足資料などを順次、提出していく。

公取委と申請書の中身をすり合わせた上で4月にも正式申請をしたい考え。その後、公取委は30日以内の1次審査に入る。

「今回のような大型案件では1次審査だけで最終結論が出ることは考えにくい。」(弁護士)この場合、公取委は両社へ追加資料を要求。準備が出来次第、最大90日の2次審査へ進む。1次審査終了後、2次審査に入るまでに数カ月かか可能性がある。

提出した書類の段階では両社の合計シェアが約6割になる「自動車用鋼板」や同7割の「鋼矢板」といった細かい区分けはしていない。

両社の粗鋼生産量は世界で合計シェア約3%だが、こうした国際シェアを公取委がどの程度考慮するかも現段階では不透明だ。

11日の東日本大震災で新日鉄は線材などを生産する釜石製鉄所が、住金は自動車用鋼板などを生産する鹿島製鉄所が大きな被害を受けた。
完全な復旧までにはかなりの時間がかかる見通し。仮申請した原案では被災した製鉄所が通常通り操業しているという前提でシェアを計算している。

今後、両社は協力して被災した製鉄所の復旧に力を入れる。住金は鹿島製鉄所の復旧に向けて、新日鉄へ人的支援を要請。新日鉄は具体的な策を検討している。』


新日鉄と住金の合併については2月4日のブログ・コラムで取り上げました。
私はこの合併について国際競争力を強化する点から賛成しています。

現在の国内企業は、例外なく世界市場で事業を行っているグローバル企業と戦って勝ち残っていく必要があります。
製鉄業界も例外ではなく、インド、韓国、中国との製鉄会社と激しい競争を行っています。

競争力強化のために、必要かつ可能であればM&Aや連携をより積極的に行うことが大事です。
今回の新日鉄と住金の合併は競争力強化の観点から積極的に行う必要があります。

政府や行政はこの合併を強力に支援することを期待します。

公取委は、合併案件に対して今まで行っていた事前相談制度は行いません。
この動きは、非常に早い速度で動くグローバル市場には不向きなものとなっていました。

理由は、検討するのに非常に長い時間がかかる事と、外から見ていると判断基準が不明確で、OKになるにせよ、ならないにせよ、担当官の主観的な判断が入ってしまう場合が見受けられたためと理解しています。

現在のグローバル市場で通用する仕組みは、情報の開示と合理的な判断基準です。
この基準は、国内市場だけでなく海外市場もきちんと考察し、合理的に検討・判断するための物差しであることが大事です。

この物差しがはっきりしていると、判断結果や判断理由なども明確にかつ合理的に説明可能です。

公取委には、今回の大型案件の処理を今後のモデルケースとなるように、短期間でかつ合理的な検討・判断を行うことを期待します。

また、審査結果及び判断基準や理由などを明確に発表・説明することも必要ですし、是非そうしてもらいたいと考えます。

記事によると、申請後審査に数カ月を要する可能性があるとのこと。もっと短縮して審査することを希望します。
新生公取委の実力に期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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