分離発注方式のメリットとデメリットについてのつづきになります。 メリットについては前回までにいくつかお伝えしてきました。
それでは分離発注方式のデメリットは何か?ということですが、一つは、工事全体の実行見積りをまとめることに時間を要します。 1ヶ月から内容によっては2ヶ月程度かかるケースがあります。 1社にすべてお任せするのではないため、どのように、どこに分離発注するかなどの検討に時間がかかるからです。
他には契約書が複数になること、工事代金の支払いが複数になること、などでしょうか。 また各工事の保障については、法律で定められたとおり適用されますから問題は生じませんが、お引渡し後に何かトラブルが生じた場合の連絡先がそれぞれ担当した施工者になるため、工務店のほか、水道は誰、電気は誰、というような形になります。
このように、時間と手続きなどが面倒に感じる部分はありますが、「高品質ローコスト」を実現するためには、私は分離発注方式はたいへん有効な手段だと考えています。 ご質問などあればいつでもご連絡下さい。
●ご質問 info@sdn-net.com
●サカイデザインネットワーク[www.sdn-net.com]
このコラムの執筆専門家
- 酒井 正人
- (東京都 / 建築家)
- サカイデザインネットワーク有限会社 取締役社長
住む人の手が触れる場所から、建物へ、街へと心地良さを拡げたい
設計手法・デザインの発想は「内側から外側へ」・・・建物という器だけをつくるのではなく、私達が暮らす場である生活空間の細部から生活環境全体のデザインを追求し「心地よさ」をご提案しています。
03-6379-4831
「ローコストの手法」のコラム
ローコストを実現する分離発注方式とは #3(2007/09/04 02:09)
ローコストを実現する分離発注方式とは #2(2007/09/03 00:09)
ローコストを実現する分離発注方式とは #1(2007/09/01 12:09)
ローコスト高品質な住まいづくりの工夫(2006/03/22 13:03)