被災者への心の対応法(PTSD) - メンタルヘルス予防・改善 - 専門家プロファイル

柳原 里枝子
株式会社ハートセラピー 代表取締役
東京都
研修講師

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藍色 シアン
藍色 シアン
(メンタルヘルスコンサルタント)
柳原 里枝子
柳原 里枝子
(研修講師)

閲覧数順 2016年12月07日更新

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被災者への心の対応法(PTSD)

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今回は連載中のメンタルヘルス対策とは別で「被災者への心の対応法」について掲載いたします。

阪神大震災においても、多くの方々がPTSDというストレス障害にかかり今でも苦しんでいる方がおられます。

早いうちにお互いに相談に乗り、適切に対応することが、予防につながりますのでお送りいたします。

初めに・・

被災者の方すべてがPTSDになるとは限りませんが、ストレスは計り知れずにのしかかり、心への影響は必ずあります(惨事ストレス)。特に、お子さんへの対応は注意が必要です。

PTSD(心的外傷ストレス障害)対応法

概要

大地震・竜巻などの天災、火事・交通事故などの事故、犯罪被害、虐待、パワハラ、セクハラなど恐ろしい経験により心の傷が出来て、様々な症状を引き起こすものです。

恐怖を体験してから約3ヶ月以内に発症します。PTSDの兆候が一年以上して現れる人もいます。6ヶ月以内に治癒する人もいれば、もっと長くかかる人もいます。

症状

ふとした時に、つらい体験の時に味わった感情がよみがえります。(フラッシュバック)

それは恐怖だけでなく、苦痛、怒り、哀しみ、無力感などいろいろな感情が混じった記憶です。

突然感情が不安定になり、取り乱したり涙ぐんだり怒ったりすることもあります。

やる気が起きない、漠然とした不安、頭痛、眠れない、落ち着かない等の症状に出る場合もあります。

また、つらい経験をした状況や環境を避ける傾向があります。例えば職場で上司からの

パワハラを受けてきた場合に、会社を考えるだけで恐怖感や不安が湧いてくる、対人恐怖症になり、外出さえも出来なくなるなどがあります。

今回の地震の場合は、多少の揺れや大きな音、声などで今までよりも敏感に恐怖感や不安感を引き起こし、パニックになる可能性があります。

治療

薬物療法

眠れない 、不安が強い、うつ状態がある、自殺を考えるなどの症状には睡眠薬、抗うつ薬や抗不安薬、精神安定剤などの薬物療法を用いることもあります。

精神療法(カウンセリング)

心の傷が残った体験には強い不安が結びついていることが多いため、

支持的な心理療法が特に重要な役割を果たします。

心理療法は本人の受けた心の傷に率直に感情移入し、共感と理解を示します。

「それほどのつらい体験に今のような反応を示すのは当然のことですよ、」といって安心させる一方で、本人を励まして記憶に向き合わせます。不安をコントロールする方法を習得することで、つらい記憶を調整しながら受け入れられるようになります。

本人一人では、心の傷体験に向き合えず、忘れよう考えまいとする傾向がありますが、それではいつまでも、状態が改善されません。カウンセラーがともに向き合い、乗り越えるための支援をする必要があります。認知療法など考え方の修正も向き合うために有効です。

被害を受けたご本人へ

「私がいけなかったのかもしれない」「あーしていれば、こうしていれば」と自分を責める方も多いですが、そういう考えが浮かんでいる時こそ、誰かに思いを伝えてみましょう。

「自分は弱いからこういう状態にある」と考える方もいますが、決して弱くはありません、誰でも同じ状況にあればそうなりますので、一人で悩みを抱え込まずに相談してください。

あなたは、十分がんばったのです。決して自分を責めないようにしてください!!

相談する人が身近にいなければ、病院(心療内科・精神科)や地域の福祉センター、カウンセリングルームなどに問い合わせることをお勧めいたします。

周囲の関わり方

1) 話をじっくりと聴く

あれこれ、アドバイスしたり「大丈夫だよ」と安易に励ましたりすることなく、

じっくり話を聴きましょう。また、本人が同じことを何度も不安として話すことは

多々ありますが、否定したりイライラしたりすることなく、つらい気持ちや不安な気持ちを受け止めて、共感しながら話を聴きましょう

※ 共感とは、自分の意見や考えと違う事を相手が言っており、同意できない事は多々ありますが、そうした時も相手の立場になり、「この人は今こういう風に考えるのだな」「つらい気持ちなのだな」と言う姿勢で聴くことです。特に相手の気持ちの部分を繰り返して言葉にして伝えると、相手は「この人は自分の気持ちを理解してくれる」と思い、安心して相談してくれるようになります。

2) ひとりで背負わない事

「この人を助けられるのは私だけ」といった思いこみは危険です。かえって相手をコントロールしようとして傷つけてしまうことになりかねませんし、自分自身が疲れてしまう可能性もあります。

また、話を聞いているうちに客観性がなくなり自分自身が体験している気持ちになってしまう事があります。つかず、離れず、自分ひとりだけでなく複数の人と力を合わせて、余裕をもって本人と接するように心がけましょう。

 

相談窓口

こころの健康相談統一ダイヤル (内閣府)    0570-064-556

 東京自殺防止センター                03-5286-9090

電話相談が中心ですが、必要な場合は面接や手紙による相談にも応じます。

自殺予防いのちの電話 (日本いのちの電話連盟) 0120-738-556

毎月10日にフリーダイヤル(無料)の電話相談あり

ハラスメント対策サポートセンター  http://www.heart-c.com/

メンタルヘルス研修・カウンセラー派遣 http://www.heart-t.co.jp/

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